【子猫は要注意】猫パルボウイルスの症状や感染経路、予防方法とは

子猫の致死率がとても高い病気のひとつが「猫パルボ」です。
感染力がとても強く、猫を飼い始めた方は特に注意すべき病気の一つと言えます。
今回はそんな猫パルボの症状や予防法などについて、詳しく紹介していきます。

猫パルボの症状

猫パルボとは正式名称を「猫汎白血球減少症」、もしくは「猫ジステンパー」とも呼ばれる、猫の感染症の一つです。
子猫が感染すると特に高い致死率を誇り、また感染力がとても高いのが特徴です。
※正式名称の「猫汎白血球減少症」という病名は、症状が進むと白血球が極端に減少することに由来します。

原因となる猫パルボウイルスは、感染すると腸やリンパ、骨髄など細胞分裂が盛んな場所で増殖を繰り返していきます。
そして潜伏期間の5~14日ほどを過ぎたところで、症状が現れます

猫パルボの主な症状は以下になります。

  • 嘔吐(頻繁な嘔吐)
  • 下痢(血混じりや粘膜の場合も)
  • 脱水
  • 体重減少
  • 高熱
  • 貧血
  • 食欲不振
  • 元気消失

潜伏していた猫パルボがひとたび発症すると、嘔吐に始まり、下痢や重度の脱水を起こすようになっていきます
嘔吐の回数は増え、下痢は血や粘膜混じりの薄いイチゴジャムのようなものになっていくなど、日に日に症状は悪化していきます

ほとんどの場合、この状態で猫は自分から水分摂取やご飯を食べることはできないほど衰弱しています。
そのため生き残る可能性を上げるには、栄養剤の輸液や、免疫力増加の効果があるインターフェロンの投与などが必要になってきます。

感染した子猫の多くは治療無しには生きて行けず、治療無しの場合致死率は90%を超えるとも言われています
発症してから2日~7日ほどで亡くなるケースが多いです。

 

猫パルボウイルスの感染経路

猫パルボの感染経路は二つに分けられます。

  • 経口感染
  • 垂直感染

経口感染

猫パルボウイルスを保持している猫の唾液や糞尿、それらが付着した埃や毛などが、他の猫の口内へ入ることで感染します
人の衣服に付着したウイルスが感染することもあるため、室内飼いをしているから移らない、ということはありません。

また猫パルボウイルスは最低3カ月、環境が整えば3年は生き残るという非常にしぶとく、かつ恐ろしい感染力をもつウイルスなのです。
実際、管理人が勤めていたペットショップで一度流行ったときは、店内の猫の4分の1ほどが感染しました。(その時の詳しい話はこちらから)

 

垂直感染

妊娠中の母猫が感染した場合、お腹の中にいる子猫の多くは流産・死産します。
また仮に運よく生まれたとしても、その子猫は障害を持っている可能性が高いです。

 

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猫パルボの致死率

猫パルボの致死率は感染した猫の月齢や、ワクチン接種が済んでいるかによって、大きく変化します。
1歳を超えた成猫の場合は、感染したとしても軽症~無症状が多いようです。

一方生後2~6カ月程の子猫の場合は、適切な治療がされないと90%を超える致死率、適切な治療を感染初期に行えば、助かる確率は高くなっていきます

通常、症状が現れてから7日以上持ちこたえれば、回復の可能性が大きく上昇します。
5日ごろから、体内に猫パルボの抗体ができてくるからです。

ただ猫パルボに感染した猫は、回復後も数週間~数カ月、尿や便内にウイルスを出している可能性があるので、他の猫への感染には引き続き注意する必要があります。

 

猫パルボの予防方法

猫パルボはとても恐ろしい病気ですが、予防方法はハッキリとしています。
それは「3種混合ワクチンの定期的な予防接種」です。
特に接種するワクチンは、生ワクチンだと効果がより高いです。

ただワクチンは猫の場合、最低でも2回は打たないと効果が薄いので、これまで打っていないor1回しか打っていない場合は早めに打つことをおすすめします。
また子猫の頃に予防接種をして以来、ずっと打っていない場合も定期的に打っておくことをおすすめします。

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猫パルボの治療方法

猫がパルボに感染していることが分かった場合、パルボ自体を退治することはできません
治療方法は、猫パルボによって起こる衰弱や脱水を軽くするための対症療法のみです。

具体的には免疫力を高めるためのインターフェロン投与、栄養剤の輸液などになります。
猫パルボは発症してから5日ほど経つと、体内に抗体ができてきて、7日以上経てば乗り越える可能性が上昇します

なので猫パルボの治療とは、その抗体ができるまでの症状軽減、アシストをするしかないのですね。

 

猫パルボウイルスは人間や犬に感染するの?

猫パルボが人間に感染することはありません
また猫パルボと犬パルボは別物なので、基本的に犬にも移らないです。

ただ犬パルボと猫パルボは、どちらもパルボウイルス群に属している性質上、とても似通った感染症と言えるため、気を付けるに越したことはありません。

 

猫パルボウイルスの消毒方法

猫パルボウイルスは、非常にしぶといウイルスです。
しぶといと言われている理由は、3か月~環境が整えば3年は生き残る感染期間の長さはもちろんのこと、消毒が困難と言う一面もあるためです。

そんな猫パルボウイルスには、アルコール消毒や熱湯消毒は効き目がありません。
効き目があるのは、塩素系消毒剤(ハイター)かビルコンという消毒剤のどちらかです。

ビルコンはかなり専門的で作るのが大変なので、一般家庭で消毒をする際は、ハイターがおすすめです

ハイター消毒液の作り方:
  1. 空の500mlペットボトルを用意します。
  2. その中に水480ml、市販のハイターを20ml入れて、混ぜれば完成です。
  3. ペットボトルに霧吹きヘッドを取り付ければ、消毒がしやすくなります。

※また自分で作るのが難しい場合は、「バイオチャレンジ(下画像)」などの市販の消毒液もあります。

一点注意として、猫パルボは徹底的な消毒をしないと全く意味がありません
感染力が本当に強いからです。
もし消毒をする場合は、猫が使っていたトイレはもちろんのこと、接触が考えられる場所は全て徹底的に消毒をしましょう。

 

実際にペットショップで見た猫パルボの印象

管理人は現在ペットショップに勤めています。
猫パルボはペットショップなどでも流行ることが滅多にない病気なのですが、過去に一度だけ店内で猫パルボが蔓延したことがあります

本当に恐ろしい体験でした。
1匹の猫が猫パルボに感染していることが分かった際に、店側としては感染を広めないため、直ちに感染した子の隔離がされました。

ただ気付いた時にはもう遅く、店内の子猫の4分の1ほどが感染していたのです。
感染していたのは全て、3種混合ワクチンがまだ1度しか終わっていない子達でした。
2回以上ワクチンが終わっている子は大丈夫でした。

恐らくスタッフの服に付着した糞尿や感染猫の抜け毛が、感染を広めたのだと思います。
感染した子達は例外なく、嘔吐・下痢・食欲不振などの症状が見られました。
猫パルボの猛威はすさまじく、分かったときから治療をしても数匹の子達は亡くなってしまいました

ただ対応が遅れれば、更に感染が拡大する可能性もあったので、まだ被害が軽く済んだ方だったと今では思っています。
管理人にとっては、ワクチン接種の重要性を痛感するという意味で、非常に大きな出来事だったと言えます

 

まとめ

猫パルボは子猫の致死率が高い、恐ろしい病気です。
ただ3種混合ワクチンの予防接種を定期的に行っていれば、予防することはできます。
どうしてもワクチンは、風邪をひいたりしないと重要性を感じられにくいですが、万が一のことが起きてからでは遅いので、その前に予防接種をしておきましょう。

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