猫がフィラリアにかかる感染確率や症状、予防対策はどんなものがある?

皆さんはフィラリアをご存知ですか?
かなり怖い寄生虫症のひとつで、猫が感染すると突然死のリスクなども生まれてしまう病気です。

今回はそんなフィラリアの症状や対処方法などを詳しくまとめています。
特に春~夏に気をつけた方がいい寄生虫症なので、シーズン前・シーズン中など、気になる方は是非参考にしてみてください!

 

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猫のフィラリアの症状とは

フィラリアとは正式名称を「犬糸状虫」と言う、一種の寄生虫群のことです。
正式名称の通り、犬に寄生する例が多いですが、猫やキツネなど、それ以外の多くの動物にも寄生します。
寄生部位としては、心臓や肺動脈になります。

成虫の見た目は、ソーメンのような半透明の白い色をしています
画像はグロいため、気になる方はこちらの「手術動画」を参考にしてみてください(血など、かなりすごいので閲覧注意です。)

猫に寄生した際の主な症状としては以下になります。

  • 慢性的な咳込み
  • 嘔吐
  • 食欲不振
  • 惰眠の増加
  • 毛づやの悪化
  • 体重減少
  • 心不全
  • 突然死
  • 死んだ虫体が肺動脈に詰まることで起こる呼吸困難
  • フィラリア死亡後のアナフィラキシーショックによる突然死

このように他の病気にも出る症状も多いですが、なにより咳が多くなるのが特徴です。
更に体内のフィラリア死亡後に限って言うと、フィラリアが肺動脈に詰ってしまい呼吸困難を起こしたり、突然死を起こしてしまうケースなどもあります

猫の場合、犬と比べて寄生されても無症状、または軽症で経過している例も多いようです。
ただ、犬にくらべて猫は心臓が小さいため、一旦急性化すると突然死などのリスクが高くなることを理解する必要があります。

言ってしまえばフィラリアに感染した猫は、体内に爆弾を抱えているのと同じで、それがいつ爆発するのかは分からない、とても危険な状態なのです
過剰な表現にも思えるかもしれませんが、そのくらいフィラリアの感染と言うのは恐ろしいことなのですね。

 

猫へのフィラリアの感染原因

フィラリアは蚊を媒介として移る寄生虫症です。
感染原因の流れは以下のようなものです。

  1. フィラリアの成虫は犬の体内などで、交接(生殖活動)をして、ミクロフィラリアという子虫を産む
  2. 血液中を流れているミクロフィラリアを蚊が吸血する
  3. 蚊の体内に入ったミクロフィラリアは成長し、感染力を持つ幼虫となる
  4. 蚊が犬や猫などを吸血する際に、刺し傷から動物の体内へ侵入する
  5. 感染した幼虫は筋肉の間などで発育し、心臓や肺動脈へ移動し、成虫になる
  6. オスとメスが揃っている場合は、再度①に戻る

このように犬の体内を中心として数を増やし、他の犬や猫キツネ、更には人間など他の動物にも感染の範囲を広げていきます。

フィラリアは人間にも感染する

フィラリアは人間にも寄生することがあります。
ただ、犬などへの寄生と異なり、ほとんどの場合は感染を受けても自然に死滅していくので、それほど心配する必要はないようです。

 

猫のフィラリア検査方法

猫にフィラリアが寄生しているか検査する方法は大きく分けて3つあります。

  • ミクロフィラリア検査
  • フィラリア抗原検査
  • フィラリア抗体検査

【ミクロフィラリア検査】
猫の血中に、ミクロフィラリアというフィラリアの幼虫がいるかを検査します。
この検査は猫の場合、血中にミクロフィラリアを保有している割合がとても低いことなどから、検査してもフィラリアの寄生を確認することは困難です

【フィラリア抗原検査】
メスのフィラリア成虫が発する特殊な分子を検査することで、フィラリア寄生の有無を確認します。
ただ猫の場合、フィラリアの寄生数自体が少ないことやオスだけの寄生の場合、検査をしても陰性や擬陽性になるケースが多いです。
※実際は寄生されていても、寄生数が少ないから、病気が発見されないということ。

【フィラリア抗体検査】
猫がフィラリアの寄生を受けた際に、フィラリアの排除を目的に体内で生成した抗体の有無を検査します。
上記二つに比べると精度が高い検査になりますが、抗体がどの程度、猫の体内に残存するか分かっていないのが問題です。

つまり3年前に寄生を受けたことによる抗体なのか、半年前に寄生を受けたことによる抗体なのか?ということです。(現在寄生されているかどうかが分からない
ただ、少なくとも寄生を受けたことがあるかどうかは確認することができます。

このように、猫のフィラリア検査はまだ絶対的な検査方法が確立されておらず、一長一短なのが事実です。
こういった検査の難しさや治療の困難さから、フィラリアは感染しないための予防対策を行うことが大切と言えます

 

猫のフィラリアの治療方法

フィラリアの治療方法は現時点では「良い治療方法」はありません。
現在のところ、どんな治療方法があるかと言うと、大きく2つに分けられます。

  • フィラリア自体を駆虫する治療
  • フィラリアの症状を抑える治療(対症療法)

フィラリア自体を駆虫をする治療

フィラリアの駆虫をする治療方法としては、外科手術と成虫駆虫薬の投与の2つの方法があります。
ただ、外科手術は猫にとっては負担の大きい手術であると同時に、虫体を摘出できても薬は続けなければいけないなど、かなりリスクも大きい方法です。

また、フィラリアの成虫駆虫薬の投与に関しては、アナフィラキシーショック(過剰アレルギー反応)などにより、死に至ることもあります。
外科的治療、内服薬の投与、どちらもリスクが大きいことが分かる治療方法となります

フィラリアの症状を抑える治療(対症療法)

駆虫をする治療方法はかなりリスクが大きいため、猫の場合は、フィラリア寄生による咳や炎症を抑えるための薬を投与することが多いです
こういった症状を抑える薬の投与をしつつ、フィラリアの自然死を待つといった方法ですね。

ただ、猫の体内におけるフィラリアの成虫の寿命は2~4年程度と言われているため、寄生状態がかなり長い間続いてしまうのも事実です。

 

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猫のフィラリア感染確率

ここまでフィラリアが、猫にとって恐ろしい病気であることを紹介してきました。
それでは実際のところ、猫がフィラリアに感染する確率はどの程度のものなのでしょうか?
2つの研究報告を紹介していきます。

新潟県における猫の犬糸状虫症感染に関する調査-続報-(2000年9月3日)

調査した猫216例中3例(1.39%)が抗原検査陽性であった。
3臨床例中2例は,来院から数日後に死亡した。
死亡原因は,フィラリアに関係するものか特定はできなかったが,いずれの症例も食欲不振や嘔吐などの一般的な主訴で上診したことから,FHDを考慮した日常の診療が必要なものであると思われた。 

新潟の感染率報告

 

猫のフィラリア調査報告 佐伯英治

犬糸状虫(フィラリア)抗体保有状況
地域猫における抗体陽性率11.0%(東京都世田谷区・品川区・国立市、千葉県浦安市)
家庭飼養猫における抗体陽性率11.5%(新潟県三条市・見附市)

佐伯英治 Clinic Note No.55(2010年02月05日発売)

このように、誰が、どこで、どのように調査をするかによってフィラリア感染率は変動します。
ただ、計測の仕方によっては、10頭中1頭(10%)はかかっている病気なのも事実です。

それも地域猫と、家庭で飼っている猫の感染率に大して差がありません。
こういった調査報告がある以上、フィラリアはもはや犬の病気としてだけ捉えるのではなく、猫にかかりやすい寄生虫症の一つとして認識を改める必要性があることを感じさせます

 

フィラリアの予防対策

フィラリアの予防対策として有効な方法は主に2つになります。

  • フィラリアを媒介する蚊との接触機会を減らす
  • フィラリアの予防薬の投与

フィラリアを媒介する蚊との接触機会を減らす

極端な話、フィラリアは猫が蚊に刺されることが一切なければ、移ることはありません
もちろん一切刺されないというのはかなり厳しいことではありますが、2つのことを徹底することで、かなり刺される機会を減らすことはできます。

  • 猫の完全室内飼い
  • 蚊対策グッズの使用

★猫の完全室内飼い

いくら蚊対策グッズなどを使用して、室内の虫刺されを注意しても、猫が外にお散歩に行くようであれば、予防効果は一切ありません。
犬の場合、3年間何も予防をしないで散歩などをしていると、およそ90%がフィラリアの感染を受けます

放し飼いの猫の場合も、散歩をする犬と大差はないと考えられるため、高確率の感染になるであろうことが予想できます。
こういったことから、もし放し飼いをしているようなお家であれば、フィラリアの予防薬投与を強くおすすめします

★蚊対策グッズの使用

完全室内飼いの状況であれば、蚊対策グッズを使用することで、蚊に刺される機会をグッと減らすことができます
最近の蚊対策グッズは、猫がいても使えるものが多いです。
もしこちらの方法を進めていきたい場合は、別記事にて「猫がいてもできる蚊対策」をまとめているため参考にしてみてください。

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フィラリアを媒介する蚊との接触機会を減らす方法は、後述するフィラリアの予防薬投与に比べて、大して費用をかけることなく対策ができるのが魅力です
あまりお金を使いたくない場合などは、蚊と触れ合う機会自体を極端に少なくすることで、効果的な予防対策になります。
※もちろんフィラリア予防に万全を期すのであれば、予防薬の投与が断然おすすめです。

また副次的なメリットですが、後述のフィラリア予防薬使用と違って、飼い主さんが蚊と接触する機会も減らすことができます。

 

フィラリアの予防薬の投与

フィラリアを防ぐ最も確実な方法は、蚊の活動時期である春~夏の終わりごろまで、毎月1度フィラリアの予防薬を投与することです。
フィラリア予防薬は、蚊が運んだミクロフィラリア(幼虫)を、薬の力で駆除するという仕組みになっています。
蚊に刺されはするけど、フィラリアには感染しないで済むということですね。

フィラリアの予防薬は様々な種類がありますが、猫によく使われるのは首筋に液体を垂らすスポット剤タイプです。
猫のフィラリアスポット剤としてよく使われるのは、以下の2つの薬です。

  • レボリューション
  • ブロードライン

他にも猫の予防薬としては「フロントライン」が有名ですが、フロントラインは残念ながらフィラリアに対しての予防効果はありません。

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まとめ

フィラリアは少し前までは、犬の寄生虫症として考えられてきました。
ですが、今は猫にも寄生することが分かっており、仮に寄生をうけてしまうと、犬と比べて突然死のリスクなどがより高いです。

フィラリアは一度感染すると、その対処がとても難しいです。
だからこそ、フィラリアに寄生されないよう、事前に予防対策をしておくことが何よりも大切と言えます。

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猫に感染する可能性のある主な寄生虫をこちらでまとめています。
気になる方は是非参考にしてみてください。

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