あなたはマイクロチップがどんなものか知っていますか?
マイクロチップは米粒2つ分ほどの大きさの電子タグのようなものです。
そんなマイクロチップで、できること。
メリットやデメリットは理解されていますでしょうか?
そこで今回は、マイクロチップ装着のメリット・デメリット11選をまとめたので確認してみましょう。
目次
そもそもマイクロチップとは?
photo credit:公益社団法人日本獣医師会
マイクロチップとは上記画像からわかるように、米粒2つ分ほどの小さな電子タグのようなものです。
それぞれのマイクロチップには、世界に一つしかない固有の番号が割り当てられます。
そして、それを専用の機械で読み取ることで情報を読み取れるのです。
例としては、日本で2016年から導入された「マイナンバー制度」が近いです。
マイナンバー制度とは日本国民一人一人にその人だけの番号を割振り、それを基にさまざまな情報を管理する制度です。
そのマイナンバーが、一つ一つのマイクロチップに入っていると考えてみてください。
猫の身体に埋め込んだマイクロチップを専用の機械(リーダー)で読み取ることで、記録されている15桁の番号を読み取れます。
そして番号を専用のデータベースで検索することで、その番号に紐づいてる飼い主情報や緊急連絡先がわかるのです。
費用はどのくらいかかるの?
マイクロチップの装着料金は3,000円~15,000円程度です。
装着とは別に登録料金で1,000円かかります。
より詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。
マイクロチップのメリット・デメリット11選!
マイクロチップ装着のメリット
1.迷子、脱走、災害時に戻ってくる確率が高まる
マイクロチップを入れる主な目的の一つはこれです。
マイクロチップを装着しておくことで、万が一の際に飼い猫があなたの元に戻ってくる可能性が高まります。
あなたの飼い猫がちょっとしたことから迷子になってしまうことはあり得る話です。
もしくは、地震などの災害の影響で、外に逃げてしまうこともあるかもしれません。
あなたの飼い猫が迷子になってしまった際に、戻ってくる確率を高めるのが「マイクロチップ」なのです。
2.首輪のように引っかかる危険性がない
飼い猫と野良猫を判別する手段の一つに「首輪」が挙げられます。
首輪にもメリット・デメリットがあります。
メリットの一つは、飼い猫と野良猫の見分けが付くようになり、迷子の際に戻ってくる確率が高まることです。
逆にデメリットの一つは、首輪が木の枝などに引っかかってしまうことで、猫の首を絞めてしまう危険性があることです。
マイクロチップならば、首が絞まってしまうなどの危険性は皆無になります。
ただ繰り返しになりますが、首輪を着けることにはデメリットもあればメリットもあります。
より詳しく首輪装着のメリット・デメリットについて知りたい方は、こちらの記事を参考にしてみてください。
3.猫の飼育放棄や遺棄の対抗策になり得る
マイクロチップを装着しておくことで、猫の飼育放棄や遺棄を簡単にはできなくなります。
不法遺棄などが最近は問題になっていますが、マイクロチップを義務化することで一つの対抗策になるかもしれません。
ペットショップ出身の子は基本的にマイクロチップが入っていますが、その理由は迷子猫の保護というよりかは、飼育放棄を防ぐためのものです。
4.マイクロチップの種類によっては、体温計の代わりになる
マイクロチップは基本的に、15桁の個体識別番号のみを記録するものです。
ただライフチップバイオサーモというマイクロチップの場合、それ自身が体温計の代わりにもなります。
動物病院で猫の体温を測る際、基本的には肛門に体温計を入れることで熱を測ります。
ですが、ほとんどの猫はそれを嫌がります。
そんな時、ライフチップバイオサーモが装着されていれば、マイクロチップを読み取るだけで体温計測ができます。
ただこれは埋め込んであるマイクロチップがライフチップバイオサーモであること。
そして病院がそれに適応してるリーダーを持っていることが条件になります。
マイクロチップ装着のデメリット
5.盗難被害は防げない
マイクロチップをしているからと言って、猫の盗難被害を防ぐことはできません。
盗難に遭った猫が海外などに売られてしまわないようにするのには、効力を発揮します。
ただ、盗まれること自体を防ぐものではありません。
6.情報登録しなければ意味がない
マイクロチップを読み取ると、15桁の番号が読み取れます。
その番号に飼い主の情報などを登録をしなければ、マイクロチップを装着していても意味がありません。
なぜなら番号が読み取れても、その番号に情報を入れていなかったら、何もわからないからです。
登録作業はマイクロチップ挿入の際に病院側がしてくれる場合もありますし、自分自身でする場合もあります。
また情報の登録は、専用の登録申込書からになります。
7.リーダーがないと意味がない
マイクロチップは当然のことですが、読み取り機(リーダー)がないと効力を発揮しません。
現在の日本は悲しいことに、読み取り機を持たない保健所などもあります。
そのためもし飼い猫が保健所に保護されたとしても、リーダーがなければ意味がありません。
そのまま野良猫として殺処分されてしまうようです。
現在は保健所などへリーダーの設置準備が進んでいますが、それでも100%ではないのです。
なので、マイクロチップを装着しているからと言って、必ず迷子猫が帰ってくるわけではないのです。
8.他メーカーは読めない?
日本で使われているマイクロチップは、現在主に4つのメーカーのものがあります。
ここで一つ問題になるのが、マイクロチップと読み取り機のメーカーが異なる場合です。
例えばA社のマイクロチップを猫に装着していたとして、B社のリーダーでA社のマイクロチップを読み取れるでしょうか?
実はこれ、「読み取れるものもあれば、読み取れないものもある」のです。
組み合わせによっては、メーカーが違ってもデータ読み取りができます。
ただメーカーの組み合わせによってはできないようなので、基本的に他メーカーのものは読み取りできないと考えましょう。
9.埋め込んだ場所が移動してしまうこともある?
マイクロチップは動物によって埋め込む場所が異なります。
猫の場合は、首の後ろの皮下部分が一般的なようです。
ただ埋め込んでから、定着していない状態でマイクロチップが移動してしまった例などが報告されています。
これが問題につながった例は今のところ報告されていませんが、なんにせよ嬉しい情報ではありません。
10.副作用の危険性がある?
マイクロチップを埋め込むことで、副作用などはあるのでしょうか。
実はこの部分に関しては、未だ明確な答えは出ていません。
現段階では、「副作用の報告はほとんどないが、実際のところわからない。」と答えることしかできません。
日本よりマイクロチップが大衆に受け入れられているアメリカなどでは、マイクロチップの装着が、ペットに悪影響を引き起こすという発表もされています。(英語原文:マイクロチップの装着が癌を引き起こす)
ただ繰り返しになりますが、現段階では詳しいことは判明していません。
上記記事内では、「中国国内でマイクロチップが動物にどんな影響を与えるのかの研究がされている」と記載されています。
そのため、近いうちにより詳しいデータが集まることが期待できます。
日本国内ではマイクロチップを埋め込んだことによる副作用、ショック症状の報告はまだ起きていないようです。
海外では報告こそ数件挙がっていますが、何千何万とあるうちの1,2件と本当に少ないです。
11.埋め込む際の注射が痛い?
マイクロチップの装着は、専用の注射で行われます。
この注射針は、直径約2mmほどと一般の注射針よりもかなり太いです。
ちなみに私たちが病気の予防接種を受ける際に、使われる注射針の太さは約0.7mmほどです。
そう考えると、私たちに普段用いられる注射針のおよそ「3倍」の太さの注射針を使うということになります。
私はインフルエンザの予防接種でも毎年怖がっているので、2mmの注射は正直想像しただけで恐ろしいです。。。
一回で済むとはいえ、マイクロチップ装着にはその注射を打つのです。
猫によっては暴れてしまうため、麻酔をかけてから注射するケースなどもあるようです。
まとめ:マイクロチップはお守り程度に考えて
マイクロチップを入れておくことで、あなたの大切な飼い猫は迷子になっても戻ってくる確率が高まります。
ただ、マイクロチップをしているから必ず迷子猫が戻ってくるという考え方はやめましょう。
あくまで、帰ってくる可能性が少し高まるお守り程度に考えておくと良いと思います。
マイクロチップ装着のメリットとデメリットを今回は紹介しましたが、最終的にどうするか決めるのはあなたです。
ここまでの情報を判断して、マイクロチップ埋め込みをしてあげたいという人は、近くの動物病院で聞いてみてください。
もしくはこちらからも探せます。
マイクロチップ取扱い動物病院一覧
脱走防止対策をすることはとても大切です。
猫の脱走防止対策についてはこちらのページから確認できます。
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