猫のペット保険はたくさんあるけれど、どれを選べばいいのか分からない、とお困りではないでしょうか。
すでに猫のペット保険に加入されている方も、この機会に「保険の見直し」を検討してみませんか?
このページでは、「ペット保険選びに大切な3つのポイント」と、実際に「猫の保険を選ぶ手順」を分かりやすく解説しています。
ペット保険の加入を検討されている方は、保険料や補償内容だけでペット保険を選ぶのではなく、補償範囲や契約更新時の対応などを総合的に評価しながら比較・検討されることをおすすめします。
この記事は2020年12月1日時点で確認した内容を基に掲載しています。この記事では猫のペット保険に焦点を当てて紹介しています。比較表示にあたり保険商品の内容全てが掲載されているものではなく、参考情報として利用いただいた上で、保険商品の内容については必ず保険各社のパンフレットや重要事項説明書等をご確認ください。保険料は今後の商品改定等により変更される場合がございます。
猫のペット保険は必要なのか?
まず、ペット保険はどういったものなのでしょうか?
ペット保険は、飼い猫がケガ・病気で動物病院などで診療を受けた際、人間の医療保険のように、飼い主が支払う医療費を補償(※)する制度です。
※補償とは、治療にかかった費用の一部を保険金として受け取れることを言います
では、ペット保険はどのような仕組みで成り立っているのでしょうか?
保険金が支払われる仕組みとしては、加入者全体から預かった保険料などから保険金が支払われるようになっています。
保険金の支払い以外にも保険会社の運営費などがかかるため、支払われる「保険金の総額」より加入者全体で「負担する保険料」は大きくなることが通常です(※)。
※ 収入保険料に対して支払った保険金の割合を損害率として、大手ペット保険会社の損害率は50〜60%程度となっています。
そもそも、ペット保険は全ての飼い主にとって必要なものなのでしょうか?
全ての診療費を貯蓄でまかなえる場合には、ペット保険の必要性を感じないでしょう。
ただし、突然のケガ・病気で入院や手術が必要になったり、慢性疾患などで長期的な通院が必要になると、場合によっては想定より多額の治療費がかかることがあります。
また、治療費を支払えないばかりに適切な医療を受けさせられない、ということにならないためにも、日頃から「愛猫のための医療貯金の積み立て」と、「ペット保険の加入検討」をおすすめします。
ペット保険の保険料は高いイメージがありますが、実際には千円以内(※)から始められるものや、補償範囲を限定したり免責をつけることで保険料を抑えることもできます。
※年齢や性別等の前提条件に応じて適用される保険料に相違があります。
次に、ペット保険選びに大切な3つのポイントを紹介します。
ペット保険選びに大切な3つのポイント
ずばり、猫のペット保険選びで大切な3つのポイントは(1)保険料 (2)補償内容 (3)更新時の対応になります。(※)
※保険商品は上記の3つのポイント以外にも、各社のサービス品質や補償範囲などを総合的に加味した上で検討されることをおすすめします。
- 年齢による保険料の値上がりが少ない
- 丁度いい補償内容
- 契約更新時の対応が信頼できる
ここまでペット保険選びに大切なポイントをみてきました。
それでは、数あるペット保険の中から自分に合ったものを選ぶための手順を紹介していきます。
猫の保険の選び方
実際に、ペット保険はどのように選んでいけばよいでしょうか。
「保険選びに大切な3つのポイント」を盛り込んだ、猫のペット保険の選び方(5つの手順)をひとつずつ解説していきます。
- 愛猫の年齢と健康状態を確認しておく
- 補償される診療の範囲(通院・入院・手術)を選ぶ
- 補償内容(補償割合、ケガ・病気の種類)をチェックする
- 契約更新時の対応、サービスをチェックする
- 保険料が生涯を通して割安なものを選ぶ
1.愛猫の年齢と健康状態を確認しておく
愛猫の年齢や健康状態などの前提条件によって加入できる保険商品が限定したり、特定の持病があると加入自体を断られてしまうことがあります。
特に、年齢によって9歳以降は加入できる保険の数が半減してしまうため、なるべく愛猫が若いうちからペット保険に加入されることをおすすめします。
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愛猫に現在治療中の病気・ケガや、既往症がある場合は新規加入のときに補償の対象外(不担保)になることがあります。
※既往症とは「今までにかかったことのある病気」のことです。
こういった場合、保険の新規加入時に不担保の条件が付くことや、過去の通院状況などから契約自体を断られることもあります。
だからこそ、愛猫が健康なうちから保険に加入しておくことをおすすめします。
2.補償される診療の範囲を選ぶ
通院・入院・手術の全てが補償される保険商品を基本とすると、中には通院のみ、手術のみ補償されるプランなどもあります。
保険の種類は、補償される診療の範囲(通院・入院・手術)と免責金額(※)によって、大きく3つに分けられます。
※免責金額とは、補償額から減額(自己負担)となる金額のことをいいます。
- 通院・入院・手術、全てが補償対象になる「免責なし総合保険」
- 免責金額が付くけど、保険料が安くなる「免責あり総合保険」
- 保険料が格安ながら、入院・手術のみ対象になる「手術特化保険」
「(1)免責なし総合保険」に対して、「(2)免責あり総合保険」と「(3)手術特化保険」は保険料が安くなることが特徴ですが、その反面、通院・入院費用の自己負担が多くなります。
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通院件数は全体の90%
通院補償は、最も使う機会の多いものです。 ペット保険最大手のアニコム損保は、通院補償について次のような結果を発表しています。
引用:アニコム損保
「通院・入院・手術」の中で通院件数が約90%と、かなり多くを占めていることが分かります。
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総合保険と手術特化保険の組み合わせ
基本となる総合保険では通院・入院・手術が補償されますが、それぞれの補償内容は充分と言えるでしょうか。
総合保険の中には手術1回あたり10万円程度を限度額に設定されている保険商品では、手術内容によっては自己負担が高額になる可能性があります。
突然のケガ・病気で手術が必要になった場合でも、手術費用の自己負担額をなるべく少なくするために、「総合保険と手術特化の保険商品を掛け持ちする」という方法があります。(※)
※ただし、かかった手術費用を超えて保険金が支払われることはありません。
※保険会社によっては重複契約ができない場合があります。
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窓口精算ができるペット保険
保険金の支払い方法は2種類あり、多くの保険会社は郵送請求(※)となっています。
※診療を受けた領収書などを郵送で送り、保険金が後日振り込まれる方式をいいます。
一方、アニコムやアイペットなど一部の保険会社では、提携先病院(※)であれば窓口精算(保険金分の割引がされる)することができます。
※提携先病院はアニコム対応の病院、アイペット対応の病院から検索できます
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3.補償内容をチェックする
次に、補償される「ケガ・病気の範囲」と「補償割合(限度額・限度回数)」について見てみましょう。
最も多い補償割合は50%と70%ですが、中には80%・90%・100%補償の保険プランもあります。
補償割合が80%以上のプランは手厚い補償が特徴ですが、比較できるプランが少ない(※)ことや保険料が高くなることがデメリットの1つです。
※80%以上の免責なし総合補償プランを提供しているのは現時点で3社しかありません。(50・70%は11社)
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突然の入院・手術などで治療費の負担が大きくなった際、貯蓄から支払う負担をなるべく少なくしたいようであれば、補償割合の多い保険商品をお選びいただくのがおすすめです。
補償限度とは?
補償される金額は、補償割合と補償限度(限度額と限度回数)によって決まります。
例として、アニコム損保の「ふぁみりぃ50%補償」の補償内容をみてみましょう。
診療 | 補償限度額 | 補償限度回数 |
通院 | 1日1万円まで | 年間20日まで |
入院 | 1日1万円まで | 年間20日まで |
手術 | 1回10万円まで | 年間2回まで |
アニコムの例では、補償限度は「1日ごとの限度額」と「年間の限度回数」が設定されています。
これらの限度額・限度回数を超えた治療費は全て自己負担になります。
※1回の手術で25万円かかった場合、補償されるのは10万円までになります。
次に、SBIの「スタンダード50%補償」の補償内容(年間限度型)をみてみましょう。
診療 | 補償限度額 | 補償限度回数 |
通院・入院・手術 | 合計で年間50万円まで | 回数制限なし |
年間限度型は、1日ごとの限度額や限度回数は設定されておらず、年間の上限額まで何度でも補償を受けられるものになります。
※1回の手術で25万円かかった場合、50%全額の12.5万円が補償されます。
年間限度型は、高額になりがちな手術や、日々の通院が必要な慢性疾患の場合などでも、通院回数を気にせず安心して使える補償タイプと言えます。
【1日限度型】
- アニコム損保
- アイペット損保
- FPC
- PS保険
- プリズムコール
- イオン
- 楽天
- au損保
【年間限度型】
- 日本ペット
- アクサダイレクト
- ペッツベスト
- ペット&ファミリー
- イーペット
- SBI
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補償されるケガ・病気の種類
保険会社や保険プランによって補償されるケガ・病気の範囲が異なります。 例えば、「先天性・遺伝性疾患」や「治療目的の歯科治療」は保険会社によって補償されるかどうかが分かれます。 一部のケガ・病気について保険各社の補償範囲をみてみましょう。
ケガ・病気 | 補償される | 補償されない |
先天性・遺伝性疾患の一部(既往症でないもの) | アニコム、アイペット、ペット&ファミリー、プリズムコール | PS保険、SBI |
(治療目的の)歯科処置 | アニコム、アイペット、ペット&ファミリー、PS保険、FPC、楽天、イーペット、イオン | アクサ、ペッツベスト、日本ペット、au損保、プリズムコール、SBI |
膝蓋骨脱臼(パテラ) | アニコム、アイペット、ペット&ファミリー、PS保険、FPC、ペッツベスト、楽天、プリズムコール、イーペット | 日本ペット、SBI |
椎間板ヘルニア | アニコム、アイペット、ペット&ファミリー、PS保険、FPC、ペッツベスト、楽天、日本ペット、イーペット | SBI |
※ 先天性・遺伝性疾患は種類によっても補償されるか異なることがあります
※ 補償有無が約款やHPに明記されているか、問い合わせ等で確認できた会社を記載しています
※ 詳細は各社HPや約款をご確認ください
表にある「補償されるケガ・病気」が多い保険会社をピックアップすると以下のようになります。
4項目:アニコム、アイペット、ペット&ファミリー
3項目:PS保険、FPC、楽天、イーペット
2項目:ペッツベスト、プリズムコール
愛猫のかかりやすいケガ・病気をチェックしよう
血統種は交雑種に比べて先天性・遺伝性疾患にかかりやすいと言われています。
愛猫のかかりやすいケガ・病気について一度調べてみることをおすすめします。
※残念ながら、既往症や治療中のケガ・病気はペット保険の新規契約時に補償対象外となります。
驚くべきことに、3歳以上の猫の80%は歯周病だと言われています。
歯科治療に関しても、トラブルにならないように、各社の対応状況を確認してからおきましょう。
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その他、補償されるケガ・病気が気になる方はこちらも合わせてご覧ください。
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4.契約更新時の対応、サービスをチェックする
基本的にペット保険は、どの会社も保険商品が不採算となることを避けるため、リスク回避の条文を規約に盛り込んでいます。
契約更新時に、治療中の病気が補償対象外にする不担保条件に追加されたり、保険の更新自体を断られたりすることがあるなどといった可能性があります。
猫の場合、慢性腎不全などの慢性疾患(ずっと続く病気)にかかりやすいため、猫の保険を選ぶ際は、この点の対応が大切と言えます。
- アニコム:不担保条件追加措置の可能性(現状なし)
- アイペット:特になし
- アクサ:契約更新不可・不担保条件追加の可能性
- ペット&ファミリー:特になし
- PS保険:1つの傷病で25万円まで
- FPC:不担保条件追加の可能性(全契約者の1%に満たない)
- ペッツべスト:1つの傷病で25万円まで(ファーストプランは50万円まで)
- 日本ペット:満額使用で契約解除(100万円まで)
- au損保:満額使用で契約解除
- 楽天:保険契約内容の変更・契約更新不可の可能性
- イーペット:特になし
- プリズムコール:契約更新不可の可能性・不担保条件追加の可能性
- SBI:契約更新不可の可能性・不担保条件追加の可能性
- イオン:1つの傷病で25万円まで(70%プランは35万円まで)
※記載内容の正確性について保証するものではありません。詳細については必ず各社契約概要、電話問い合わせの上でご判断ください。
各社の口コミや評判については、保険各社の特集記事で紹介しています。
5. 年齢ごとの保険料を参考にする
ここまで、補償範囲、補償内容、契約更新時の対応について見てきました。
まずはメジャーな補償内容である50%・70%総合保険の中から、補償内容とサービス品質が丁度いいと感じるものをおすすめします。
猫のペット保険を取り扱う保険会社のうち、通院・入院・手術を補償するプランの保険料をみていきましょう。
▼ 50%補償プランの生涯平均の保険料(※1)
▼70%補償プランの生涯平均の保険料(※2)
※1 ※2 保険料の条件及び「生涯平均」という表記について
猫のペット保険を扱う保険会社(2020年12月1日時点)の内、下記の条件を満たす0歳~15歳*1の保険料の平均額を生涯平均として、比較した結果を用いています
・各社との比較の条件:(1)補償内容:通院・入院・手術を含むプラン (2)補償割合:50% または 70% (3)特約:賠償責任保険等は付加しない (4)免責金額:なし (5)保険料払込方法:月払 (6)割引:WEB割引は適用*2、その他の各種割引は不適用
・比較した各社の商品は、補償される疾病の内容、契約内容・条件等に相違があります。
表記の内容を参考にされる際は、各社の重要事項説明書等の内容を十分にご確認の上、契約内容等の違いに留意してください。
*1 15歳までの保険料が未公開の場合は、公開されている最高年齢の保険料がそのまま継続する前提としています。au保険、イーペットの保険料は一部、推定値になります。
*2 WEB割引は、初年度のみ割引ついては除いています。
保険改定により保険料が変更する場合があります。
※保険商品の詳細については、各社契約概要、パンフレットなどご確認ください。
ここまでで、実際のペット保険を選ぶ際の手順について詳しく解説してきました。
最後に、このページで解説してきた手順に従って猫のペット保険を選んだ場合に、どのペット保険がおすすめになるのかご紹介します。
おすすめの保険商品はご自身の希望条件や猫ちゃんの健康状態によっても変わります。
猫のペット保険
最後に「猫のペット保険の選び方(5つの手順)」を参考に選んだ猫のペット保険の保険商品を一部ご紹介します。(※)
※以下の条件を満たすの保険商品
・「補償されるケガ・病気の種類」で指定された4項目のうち3項目以上
・契約更新時の対応として「不担保条件追加措置」の可能性がない(全契約者の内1%未満を含む)
・50%補償プラン(免責なし)の生涯平均の保険料が割安な方から3番目以内のもの
PS保険は割安な保険料で顧客満足度が高い
- 2021年 オリコン満足度®︎ランキング ペット保険 総合一位
- 手頃な保険料で通院・入院・手術を補償
- 希少な100%補償プラン
- 24時間365日いつでも獣医師に直接電話相談できる”無料獣医師ダイヤル”付き
(※通話料はお客さまのご負担となります)
- スマホから保険金請求受付ができる
アニコムは総合的なサービス品質が高い
- 提携病院で窓口精算
- ケガ・病気の補償範囲が広い
- サービス品質が高い
- 獣医師への無料相談サービス
まとめ
治療費が数十万円となることは珍しいことではなく、万一の時に大切なペットに適切な治療を受けさせてあげられるようにペット保険の加入を検討しておいた方が良いでしょう。
あなたがペット保険に何を求めるかによっても、おすすめの保険プランは変わってきます。
希望の条件から探したい方は、テーマごとにおすすめのプランを参考にして下さい。 今回は「ペット保険選びに大切な3つのポイント」と、「失敗しない保険選びの5つの手順」をご紹介しました。
ペット保険選びで失敗しないためには、保険料が安いという理由だけでなく、補償内容が丁度いいか、サポート品質に問題がないか、生涯平均でみた保険料が割安かどうかを確認しながら保険プランを選んでいくことが大切になります。