【インタビュー】“譲渡会をもっと身近に!”里親探しと共に行政と協働でTNR活動を続けるボランティア団体「みなと猫の会」

ねこわら君

今回は愛知県名古屋市のボランティア団体「みなと猫の会」さんにお話を伺いました!

「保護猫を家族に」がもっと身近になるよう、名古屋市内で毎週末譲渡会を開催。
また、行政や地域住民との協働でTNR活動も進めています。

この記事は、「みなと猫の会」の詳しい活動内容を知りたい方や保護猫の里親になりたい方、ボランティア活動をしてみたい方に知っていただきたい内容が満載です!

ご紹介記事では掲載しきれなかった発足の経緯や活動への想い、この記事を読んでいるみなさんに伝えたいことなど詳しく掲載していますので、ぜひ最後までご覧ください!

愛知県名古屋市のボランティア団体「みなと猫の会」の活動内容をご紹介します!

「みなと猫の会」発足の経緯について

ねこわら君

みなと猫の会さんが発足したのはいつ頃でしょうか?

みなと猫の会さん

当会が発足したのは、2014月10月です。

ねこわら君

発足のきっかけについて教えてください。

みなと猫の会さん

もともと所属していた団体からの独立という形で、元の団体にいた3名ほどで立ち上げました。

ねこわら君

そうだったんですね!
現在一緒に活動されている方々は何名ですか?

みなと猫の会さん

固定メンバー以外も入れると15名ほどになります。

ねこわら君

一緒に活動されている皆さんは、どのようなきっかけでみなと猫の会さんの活動に参加することになったのでしょうか。

みなと猫の会さん

団体発足時の3名の知り合いや元の団体にいたメンバーの他、メンバーの紹介や猫問題の相談をきっかけにそのまま一緒に活動する側になった方もいます。

メンバーの預かりさん、協働していた個人ボランティアさんがそのままメンバーになったケースもありますね。

活動実績について

ねこわら君

活動実績について教えてください。

みなと猫の会さん

はい。おおよその頭数になりますが、2021年度のTNR数は187頭、保護数は353頭、譲渡数は258頭です。

ねこわら君

TNR活動を続けることで地域住民の反応に変化はありましたか?

みなと猫の会さん

昔よりも猫の問題が地域の問題であり人の問題であるという認識に変わりつつある気がします。「もっと早く猫が増えない方法を知っていれば」、と悔やむ方も多かったです。

ありがたいことに、不幸な外猫が増えないよう、できる範囲での協力を申し出てくださる方も最近は増えてきました。

 
 
 
 
 
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ねこわら君

それは嬉しい変化ですね!

TNR活動や外で暮らさざるを得ない猫たちのことを、もっと多くの若い人に知ってもらうために必要なことは何だとお考えでしょうか。

みなと猫の会さん

SNSを利用した啓蒙とアピール、そして動物愛護や動物共生に関しての学校教育の義務化が何より重要だと考えています。

保護猫の譲渡について

ねこわら君

保護主さんや保護猫によって違うとは思いますが、おおよその譲渡可能地域は決まっていますか?

みなと猫の会さん

おっしゃる通り、原則として保護主さんの条件に準じておりますが、何かあった時に現場へ駆けつけられる距離であることを考慮すると、東海三県、または車で片道2時間以内のエリアが限界だと判断しています。

ねこわら君

譲渡の際、特に重要視していることや理想の里親さんについて教えてください。

みなと猫の会さん

当会としての必須条件は下記の通りです。

  1. ペット可の住宅にお住まいであること(集合住宅の場合は住宅に関する規約を拝見させていただきます)
  2. 脱走防止策を行い、終生完全室内飼育をしていただくこと
  3. 治療費のご負担に同意いただけること

他にも子猫の場合は不妊去勢手術の報告義務、里親希望者さんが高齢であったり単身であったりする場合は、身分証や保証人をお願いすることもあります。

その他にも詳細な条件はございますが、保護主さんや保護猫によって多少の条件変動があります。

ねこわら君

みなと猫の会さんは定期的に譲渡会を開催されているようですが、譲渡会にはだいたい何名ほどの方が来場されますか?

みなと猫の会さん

10組~30組、20名~70名くらいです。

 
 
 
 
 
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ねこわら君

里親希望の方と譲渡会でお話したり、メッセージ等でやり取りをする際に、心がけていることがあれば教えてください。

みなと猫の会さん

里親希望者さんの住環境や家族構成、ライフスタイルなどの話を伺いながら、家族の皆さんが不安に思っていることを最初に徹底的に聞くようにしています。

猫を迎えるにあたり不安にならない里親希望者さんはいらっしゃいません。ですので、どんな些細なことでも気軽に質問していただけるような雰囲気にするよう気を付けています。

 
 
 
 
 
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ねこわら君

それでは、里親を検討されている方や譲渡会へ行ってみたい方に向けて、メッセージをお願いします。

みなと猫の会さん

譲渡会が初めての方も、猫と暮らしたことがない方も、再び猫との生活を始めてみようかとお考えの方も、今すぐではないけれどいずれ猫との暮らしをお考えの方も、譲渡会へお気軽にお立ち寄りください。

まずは譲渡会を楽しんでいただくところから始めてくだされば幸いです。

ねこわら君

里親さん募集中の保護猫たちや譲渡会の最新情報は、ブログInstagramFacebookTwitterからご覧ください!

ボランティア募集について

ねこわら君

現在ボランティアさんは募集していますか?

みなと猫の会さん

はい、募集しています。

ねこわら君

特に人手が足りない活動があれば教えてください。

みなと猫の会さん

譲渡会やイベントお手伝いをしてくださる方、チャリティ用物販のグッズ作成にご協力いただける方、SNSで譲渡会の告知宣伝をしていただける方を随時募集しています。

ねこわら君

ボランティアをするための条件があれば教えてください。

みなと猫の会さん

条件というほどのことではないですが、不幸な外猫を減らすために自分に何ができるかを考え続けることができる方が向いているかもしれません。

社会人としての常識があれば、辛いことや悲しいことがあっても誰かが手を差し伸べてくれるでしょうし、寄り添う人も絶えないのではないかと思います。

ねこわら君

ボランティアの問い合わせは、どちらからすればよいですか?

みなと猫の会さん

下記3つのいずれかでお願いします。

  1. メール([email protected]
  2. ブログのメールフォーム
  3. 各SNSのDMやコメント

なお、➀➁はほぼ毎日チェックしますが、➂は数日チェックできないこともありますのでご了承ください。

ねこわら君

分かりました!
それではボランティアをしてみたい方へ向けたメッセージをお願いします。

みなと猫の会さん

いきなり猫に関わるボランティアをすると言ってもなかなか難しいですし、ちょっと怖かったりもしますよね。
右も左もわからず、自分のキャパにも不安があるのは当たり前です。

当会ではまず譲渡会のお手伝いをしていただきながら、ご自身にできることを見つけてもらっています。決して無理をせず「できるひとが、できることを、できるときに」おこなうことが猫ボランティアを長続きさせるコツだと考えています。

無理だと思うことはやらない、手を出さないことも大切です。

ねこわら君

名古屋市周辺にお住まいの方で「猫のため、地域のために自分にできることはないか」と考えている方は、みなと猫の会さんと一緒にボランティア活動をしてみてはいかがでしょうか。

「みなと猫の会」への支援について

ねこわら君

直近で特に必要な支援や足りない物資はありますか?

みなと猫の会さん

保護猫の増加とフードの高騰により、キャットフードが慢性的に不足しています。もしご助力いただけるのであれば、キャットフードのご支援をお願いします。

 
 
 
 
 
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ねこわら君

みなと猫の会さんのAmazonほしいものリストはこちらです。
支援金の寄付口座は記事最下部をご覧ください。

継続的なご支援をお願いします!

猫の保護依頼について

ねこわら君

ブログに、「猫の保護や引き取り依頼は受けておりません」ときちんと明記していますが、それでも丸投げの依頼や相談はあるのでしょうか?

引用:ブログ

みなと猫の会さん

最近は減りましたが、時々ありますね。
当会は電話番号も公開していますので、そちらに直接丸投げの相談が入ることもあります。

ねこわら君

相談者さんの姿勢や態度によって違ってくるとは思いますが、問い合わせへの対応はどのようにしていますか?

みなと猫の会さん

丸投げの相談については、当会では保護できない、保護しない旨を説明した上でお断りさせていただいています。

相談者さんがご自身でできること、当会に助けてもらいたいことをしっかり明示されている場合は、こちらでもできる範囲でのお力添えを提案させていただいています。

ねこわら君

保護依頼をする方に向けて、改めてメッセージがあればお願いします。

みなと猫の会さん

当会はシェルターがなく、一般家庭で各メンバーが平均25~30匹の猫のお世話をしております。また保護するのが目的の団体ではないため、保護依頼につきましてはご辞退させていただきます。

保護依頼のメールに対しても原則として返信いたしません。何卒ご了承ください。

ねこわら君

「自分には何もできないから、できる人に託す」のではなく、「できる人にアドバイスをもらいながら、自分で行動する」姿勢が大切なのではないでしょうか。

また、猫のお世話をしている地域だからといって、猫を捨てたり置いて行ったりするのは絶対にやめてください。
動物の遺棄は犯罪です。

 
 
 
 
 
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「みなと猫の会」の今後について

ねこわら君

最後に、今後の活動についての抱負や目標があれば教えてください。

みなと猫の会さん

今や1人が100匹の猫をTNRするのではなく、100人がそれぞれ1匹ずつの猫をTNRする時代になりつつあります。

名古屋市には無料または格安で名古屋市民なら誰でもTNRをおこなえる制度があります。当会はその制度を有益に使いながら、住民と名古屋市とボランティアの三者がそれぞれに協力し、外にいる不幸な猫たちを減らしていくのが重要だと考えています。
車でひかれた猫や、捨てられた猫は誰だって見たくないですよね。

また、未だ譲渡会の会場も不足しているため、こちらも名古屋市と協議をおこない、保護猫を家族に迎えることがもっと身近になるよう、譲渡会の機会を増やしていきたいと思っています。

ねこわら君

不幸な猫を減らすために行動してくれる人がもっと増えるといいですよね!

みなと猫の会さん

そうですね。猫を助ける方法はたくさんあります。一番簡単な猫助けは、TNRや譲渡会というものをお知り合いやご友人・ご家族に伝えていただくことです。

あなたの一言で、この世のどこかで起こっている異常な繁殖がTNRによって止まるかもしれない、素敵な里親さんに譲渡会で出会って幸せになる猫が誕生するかもしれないのです。

あなたが伝えてくださることで助かる命があります。

ねこわら君

みなと猫の会さん、貴重なお話をありがとうございました!

インタビューを終えて

ねこわら君

猫が増えることによって起きる問題は、人の問題であり地域の問題です。

名古屋市民だけでなく、他の地域の方々の認識も徐々に変わって、不幸な猫を増やさないための行動につながれば嬉しいです。

名古屋市周辺にお住まいの方、今回の記事を読んでみなと猫の会さんを応援したいと思った方は、ぜひ継続的なご支援をお願いします。

みなと猫の会さんのホームページ・SNS、支援先一覧は下記をご覧ください!

みなと猫の会のホームページ・SNS

ブログみなと猫の会 ~こぴっと猫だより~
Instagramみなと猫の会
Twitterみなと猫の会
Facebookみなと猫の会 ~こぴっと猫だより~

支援先・問い合わせ先一覧

支援金の寄付名古屋銀行 稲永支店
(普通)3368871
ミナトネコノカイ
支援物資Amazonほしいものリスト
お問い合わせ先メール([email protected])・ブログのメールフォーム・各SNSのDMからお問い合わせください。

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この記事を書いた人

築山 優希愛玩動物飼養管理士2級 動物介護士 ペット看護士
奈良県で、小学生の娘と5歳になる保護猫(茶トラの女の子)を育てています。 動物好きの娘を犬や猫と触れ合える場所に何度も連れていくうちに、自身の猫に対する苦手意識を克服し、猫を飼いたい!とまで思うようになりました。 その直後に現在の愛猫を自宅近くで保護し、一緒に暮らすように。 猫に長生きしてもらいたい一心で取得した資格を活かし、読みやすい記事をお届けしたいと思います。

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