【インタビュー】公開質問状を通し、行政とのよりよい連携を模索する動物愛護団体「認定NPO法人まち・人・くらし・しだはいワンニャンの会」

ねこわら君

今回は静岡県志太榛原地区の動物愛護団体「認定NPO法人まち・人・くらし・しだはいワンニャンの会」さんのインタビュー記事第三弾!

焼津市議会議員選挙の際におこなった動物愛護行政に関する取り組みについて、詳しくお伺いしました!

この記事は、「行政と積極的な関わりを持って活動を推進していきたい」と考えている皆さんに知っていただきたい内容が満載です!
ぜひ最後までご覧いただき、今後の活動の参考にしてください!

静岡県志太榛原地区の動物愛護団体「認定NPO法人まち・人・くらし・しだはいワンニャンの会」の活動内容をご紹介します!

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焼津市議会議員選挙立候補予定者への公開質問状について

ねこわら君

2023年2月5日におこなわれた焼津市議会議員選挙の際に、立候補予定の方々へ公開質問状を配布したそうですが、このような形で動物愛護についてお聞きするのは初めてでしょうか。

ワンニャンの会さん

はい、初めてです。

ねこわら君

このような取り組みに至った経緯を教えてください。

ワンニャンの会さん

私たちが活動する焼津市には猫が遺棄されやすい場所がいくつかあるのですが、その中の某TNR現場において問題が発生し、どうすれば行政が本腰を入れて取り組んでくれるだろうという議論になりました。

過去に議員が議会質問で取り上げてくれたこともありましたが、根本的な解決には向かいませんでした。

今回は、ちょうど選挙前のタイミングだったため、より多くの議員や立候補者に知っていただく良い機会と考えました。また政治家は選挙の時が最も有権者の声を聞いてくれますので、それも意識しての取り組みです。

公開質問状への回答について

ねこわら君

26名中13名から回答があったようですが、50%という回答率は想定より高かったでしょうか、低かったでしょうか。

ワンニャンの会さん

もう少し高いと考えていました。

回答率が想定より低かった原因として考えられるのが2つあります。1つ目は配布方法です。立候補者にお渡しする方法として、選挙管理委員会の協力のもと、事前審査の会場に「配布物」として置いていただいていたのですが、気づかずに持ち帰らなかった議員もいたようです。回答率を上げるためには、配布方法やその後の督促も必要かと思います。

2つ目としては、やはり当会の影響力が少ないのかなと思いました。会員数やSNSでのフォロワー数などから、あえて答える必要がないと判断された面もあったかと思います。

ねこわら君

質問状に気づかなかったのは仕方がないかもしれませんが、質問状を持ち帰った上で、答える必要がないと判断されたのは残念ですね。

続いて、公開質問状への回答全体に対する感想をお聞かせください。

ワンニャンの会さん

はい。回答については、➀新人候補➁野党議員➂与党議員で分かれたと考えています。

➀はそもそも今回質問した「猫登録事業」について知らない可能性が高いので、把握していなかったり論点がずれていたりします。➁は現市政の問題点をよく理解し、解決方法を提案してくれています。➂は会派で意見を統一する必要があるため、個人的な意見を発言しにくいのではないかと想像しています。

また回答者全員が「愛護団体に補助金を出すことに賛成」と答えています。この結果を市担当課や議会に提示し、今後の予算案作成に反映してもらえるよう、働きかけていければと考えています。

ねこわら君

個別回答で気になった点についてお伺いしたいのですが、回答の中に、「猫登録1頭につき例えば1,000円登録料をいただく」というご意見がありましたが、このような提案は現実的でしょうか。

引用:動物愛護行政に関する公開質問状

ワンニャンの会さん

そうですね。基本的に市として条例を作れば可能ですが、その実現・実施のためには十分な議論が必要かと思います。

市が「のら猫問題」を解決すべき課題ととらえ、真剣に議論してくれるようでしたら、それ自体が本当にありがたいことです。

ねこわら君

また他のご意見に、「野良猫への餌やり禁止」とあったのですが、それについてはいかがでしょうか。「餌やり禁止」では飼い主のいない猫と人との問題は改善しないかと思うのですが…。

引用:動物愛護行政に関する公開質問状

ワンニャンの会さん

そうですね、そのご意見をくださった方は新人候補者ですので、この問題に関し一般的な市民(男性)の認識と同じと考えていいかと思います。

市の周知活動だけでなく、私たちの訴えも市民全体に浸透していない、またはその中途段階という証明かと思います。

このような方にこそ、担当職員や私たちのようなNPOが丁寧に説明をして、TNR等の事業の必要性を理解していただくことが大切と考えます。

今後について

ねこわら君

公開質問状への回答を受けて、今後、行政や市民に期待することがあれば教えてください。

ワンニャンの会さん

はい。
犬や猫に選挙権はありませんし、自分の思いを言葉に出して伝えることもできません。しかし、声を上げることができないような社会的弱者の困りごとを拾い上げるのも、議員の務めだと思います。

選挙の際、八方美人と捉えられかねない公約を言う立候補者もいますが、犬猫に対する反応を見ることで、その立候補者の「人となり」を垣間見ることができるのではないでしょうか?

皆さんの地域で選挙があった場合、そんな風に投げかけてもらうのもいいかと思います。

ねこわら君

行政との連携や積極的な関わり方が大きな課題になっている団体も多いかと思いますが、そのような団体へ向けたアドバイスやメッセージがあればお願いします。

ワンニャンの会さん

私たちもうまくいっていない面があるからこそ、今回のような行動を取っています。もしかしたら議員や行政にとっては好まざる活動であり、逆効果になってしまったかもしれません。

今後の1年の間に、何らかの結果が出ると思いますので、よろしければホームページやSNSで私たちの「その後」を追ってみてください。

ねこわら君

ワンニャンの会さん、貴重なお話をありがとうございました!

インタビューを終えて

ねこわら君

ワンニャンの会さんは、「議員や行政にとっては好まざる活動であり、逆効果になってしまったかもしれません。」とおっしゃっていましたが、回答のあった立候補者全員が愛護団体に補助金を出すことに賛成していること、ご意見欄に回答のあった立候補者が動物愛護問題の解決について前向きな姿勢であると分かったことは大きな成果だったのではないでしょうか。

ワンニャンの会さんは今回の取り組みの他にも、啓発活動や譲渡会の開催など、日々精力的に活動されています!
ぜひホームページやSNSでチェックしてくださいね!

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この記事を書いた人

築山 優希愛玩動物飼養管理士2級 動物介護士 ペット看護士
奈良県で、小学生の娘と5歳になる保護猫(茶トラの女の子)を育てています。 動物好きの娘を犬や猫と触れ合える場所に何度も連れていくうちに、自身の猫に対する苦手意識を克服し、猫を飼いたい!とまで思うようになりました。 その直後に現在の愛猫を自宅近くで保護し、一緒に暮らすように。 猫に長生きしてもらいたい一心で取得した資格を活かし、読みやすい記事をお届けしたいと思います。

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