【ペットの美容整形事情】中国人女性が飼い猫に二重まぶた手術を行う

皆さんは飼っている猫が「可愛くない」と感じた場合、どうしますか?
ある中国に住む一人の女性が、飼い猫をブサイクだと感じ、美容整形手術を行いました。
今回はペットに関する美容整形について紹介していきます。

 

「”ブサイク”だから」猫を美容整形した中国人女性

【ちょっとグロいです】画像はこちら(dailymail)から

▲整形手術後の猫の画像です。
目の周りが赤く腫れあがり、本当に痛々しく、言葉も出ないです。

中国・江蘇省南京市に住む一人の女性が、自身の飼い猫を整形しました。
整形の理由は、(至って普通の猫に見えますが)飼っている猫の顔がブサイクだと感じたためです。

市内の動物病院に猫を連れて行き、二重まぶたを形成する手術が行われました。
整形費用は、約16万円かかりました。

施術を行った動物病院”Rupeng Pet Hospital”のスタッフは取材に対して「ペットの整形手術自体は珍しいことではない」と回答しています。
特に犬の飼い主がペットショーに参加させるため、二重瞼にする手術はよく行われるようです。
ただ、ペットの整形に関して、健康上のリスクがあることは否定できないという回答も付け加えています。

そして、彼女が整形後の猫の画像をSNSに投稿したことで、ネットユーザー、並びに世界的な動物愛護団体PETAなどが女性を猛批判しています。
一部、海外のネットユーザーのコメントを紹介します。
「美容整形手術は全く不要のもので、動物にとってはただ痛みを引き起こすものだ。」
「今回の件は完全に動物虐待だと言える。」

今回の件に関しては、私も空いた口がふさがりません。
ただ、ペットに関する美容整形手術というのが、他にも報告されています。
他の事例についてもいくつか見ていきましょう。

 

他にもあるペットの美容整形事例。

ペットの美容整形手術は、先述の事例だけではありません。
どちらかと言うと、ペットの美容整形手術は、猫よりも犬に多く見られる傾向にあります。
いくつか事例を見ていきましょう。

【韓国】犬への美容整形手術が行われている

画像はこちら(nextshark.com)から

韓国では一部の犬の飼い主が、ペットに美容整形をしているようです。
行われる手術としては、尾を短くしたり(断尾)、耳のカット(断耳)、しわを整える、脂肪を取り除く、二重まぶた形成手術などです

念のため伝えておきますが、韓国の人々は基本的に、ペットへの美容整形手術を認めようとはしていません。
韓国の獣医雑誌Daily Vet調べによれば、大多数である韓国人の63%は「ペットの美容整形は禁止されるべき」と考えているようです。

【日本】犬への断耳・断尾が行われている

断耳(だんじ)、断尾(だんび)を美容整形の一種として考えるのであれば、私たちの住む日本でもペットの美容整形術が日常的に行われていると言えます
まず断耳・断尾とは、文字通り耳や尻尾を品種基準(スタンダード)に合わせるために切る行為です。

断耳をした上で添え木などをすることで、ピンと立った耳になり、断尾をするとしっぽが短くなります。

断耳・断尾で特に有名なのは、ミニチュア・ピンシャーなどです。
ペットショップに来るピンシャーは耳がピンと立っています。
更に、尻尾はちょこんと付いている感じになっています。

これは文字通り断耳・断尾が行われているためです。
断耳・断尾は、昔は実用的な側面があったため行われていました
断耳は昔、狩猟犬や牧羊犬などとして活躍していた時に、外敵に耳を噛まれて重傷を負わないようにするための行為でした。

現在ではこういった理由は一切関係なく、犬種標準に合わせるために、子犬の頃に断耳・断尾をするという風習のみが残っているのです
欧米では断耳・断尾を禁止している国もあるため、日本はそういった動物愛護に関しては、一歩遅れているのかもしれません。

【ロシア】「映画・マスクに出てくる犬と違うから」垂れ耳にする手術

ロシアでも、1匹の犬への美容整形手術が物議を呼んだことがあります。
2017年2月、あるロシアの家族が、映画「マスク」に出てくる犬(マイロ)のようにするために、飼っているジャックラッセルテリアに垂れ耳にする手術を受けさせました
依頼を受けた獣医は「その手術は必要ない」と家族を諭そうとしましたが、結局聞き入れられず耳の整形手術は行われました。

 

あなたはどう思う?専門家の意見を紹介

ここまでペットに関する美容整形の事例を紹介してきましたが、専門家はどのように考えているのでしょうか。
肯定派・否定派の意見をいくつか紹介していきます。

【肯定派】ペットの美容整形はあり

世界的な犬の整形外科医の一人であるエドガード・ブリト-博士は「犬にとって、特にドッグショーに出る血統犬にとっては、品種らしさ、正しいプロポーションは重要なことです。」と語ります。
更に、「どうして美しくする手術がいけないのですか?それはとても大切なことです。もしペットが美しければ、飼い主は幸せだし、友達にも見せたがるでしょう。」と意見を展開しています。

【否定派】ペットへの美容整形はなし

動物愛護団体PETAの広報担当者、Keith Guo氏はMailOnlineに対して「自身の飼っている動物の容姿を変えたいと感じるなら、まずはペットを飼うことに対しての選択を再検討すべきだ」と語ります。
そして、友達に見せるために”可愛い何か”を探しているのであれば、動物ではなく、ネックレスを買うべきだと締めています。

 

私の個人的な意見!

まず、言うまでもないことですが、個人的にペットへの美容整形は必要ないものだと考えています
ペットの美容整形をすることに対する理由が、本当に理解できません。

私は美容整形に関しては肯定的な考えですが、それはあくまで人間の話であって、更に言うなら自分が望む場合に限られるものだと考えます。
自分の体なら好きにすれば良いと思うけど、他人の体を勝手に整形するなんてありえないですよね。

動物(ペット)に対しての美容整形と言うのはそれに近いもので、どちらかというと「虐待」や「拷問」に近い行為だと感じています。
もちろん、なんらかの障害や正当な理由(医学上・健康上での理由)があるのであれば、整形手術を行うのは理解できます。
何か体に悪いと考えられている部分を切除したりなどは、放っておいたらむしろ良くないという考えもできるからです。

ただ、先述の猫に対する二重まぶた形成手術や、それに類する手術と言うのは、必要性を微塵も感じられません。
「”ブサイクだから”整形する」なんてことは、万が一にもあってはいけないと思います。
そもそもブサイクな猫なんて存在しないです。

整形はペットに大きな負担をもたらしますし、麻酔を使っての手術は当然リスクもありますし、何より術後の痛みを伴います。
「私の飼っている猫可愛いの。見てみて!」という承認欲求のために、リスクのある非常に痛い手術を行わせる神経が本気で理解できないのです

今回のようなペットに対する美容整形手術が増えてきた要因としては、3つの理由が影響していると個人的に考えています。(あくまで私の意見です)

  • SNSの普及(承認欲求の高まり)
  • 安易な猫ブーム
  • 整形手術自体への抵抗の薄れ

【SNSの普及(承認欲求の高まり)】

インスタグラムやフェイスブックなどで、飼っている動物のアピールをする方が増えてきています。
それ自体は全く問題ないのですが、SNSの普及に伴う承認欲求の高まりによって、”いいね”を得やすい猫や犬などを自身のアクセサリー感覚で見る方が増えているのではないかなと思います。

仮にそういったアクセサリー感覚で犬猫を見ている方が、彼らにとって”可愛くない”と感じられる犬猫を飼い始めてしまった場合、姿を整えることに対する抵抗は薄いのかもしれません。

【安易なペットブーム】

猫ブーム等もささやかれる近年ですが、最近だとカワウソブームなども聞きますね。

猫やカワウソどちらにせよ、動物と共に暮らすのは非常に楽しく元気がもらえますが、同時に大変なことや責任も生まれます。
安易なペットブームの到来で、楽しい部分ばかりにスポットが当てられ、大変なことはあまり注目されない傾向にあるように感じます。

動物を飼うこと(彼らの命)に対する責任感が強い方であれば、ペットがブサイクだと感じるから、美容整形をするという発想には至らないのではないでしょうか。
整形手術は特別な理由なく我が仔を傷つける行為ですし、麻酔も使うため、体への負担も大きいのです。

【整形手術自体への抵抗の薄れ】

最後は私たち自身が整形手術への抵抗感が、昔に比べて薄くなっていることに起因すると思います。
もちろんそれ自体は全く悪いと思いませんが、あくまで整形容認の考えと言うのは、責任の持てる自分自身におけるものだけに留まって欲しいものです。
言うまでもなく、物を言えない動物に対する整形手術が広まるべきとは考えられません。

 

まとめ

ペットの整形事例はいかがでしたでしょうか。
私自身今回ペットの整形事情について調べて、まさかこのような現状があることに非常に驚きました。
美容整形手術はあくまで、個人が自分の意思に基づいて行われるべき手術だと私は信じています

皆さんはペットの美容整形についてどうお考えですか?
もしよろしければ、コメントでどのような考えを持たれているか教えていただけると幸いです。

情報参考:dailymailnextshark.com

この記事を書いた人

島崎 塁(ミツバ)
ペットショップ、ペットホテル、猫カフェで店員をしていました。仕事とプライベートでの飼育経験から得た猫に関する知識を、余すところなく公開していきます。

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