この記事は、「NPO法人こねこサポーター」の詳しい活動内容を知りたい方や保護猫の里親になりたい方、ボランティア活動をしてみたい方に知っていただきたい内容が満載です!
ご紹介記事では掲載しきれなかった発足の経緯や活動への想い、この記事を読んでいるみなさんに伝えたいことなど詳しく掲載していますので、ぜひ最後までご覧ください!
目次
「NPO法人こねこサポーター」発足の経緯について
NPO法人こねこサポーターさんはいつから猫に関わる活動をしているのですか?
活動を始めたのは2013年からですね。法人化したのは2021年4月1日です。
活動を始めたきっかけを教えてください。
私の本業は会社員なのですが、多頭飼育をしていた高齢者のお宅での保護活動がきっかけで、この活動を始めました。
そうなんですね!
法人化したきっかけは何だったのでしょうか?
多頭飼育をしていた高齢者のお宅に呼ばれたのは、単に「猫が好きな人だから」ということだったのですが、そのことをきっかけに、口コミで次々と保護依頼が来るようになりました。
友人や仕事関係者などからの保護依頼が多かったのですが、仕事関係においては緊急性が高く、飼い主不在で動物病院の費用など言えない場合も多かったので、保護頭数が年間60頭を超えたことをきっかけに法人化しました。
猫を通して繋がった何人かの仲間が「1匹でも幸せな猫を増やしたい」「何かできることがないか」と、立ち上がってくれたのも大きいですね。私たちは各自、仕事をしながらの活動ですので、営利目的ではないNPO法人が妥当と判断しました。
法人化によって、受け入れ時の費用など曖昧だった部分が、「決まり」として発信しやすくなったのは良かったと思っています。
現在、一緒に活動されている方々は何名でしょうか。
メインメンバーは正会員11名と活動ボランティアが15名、あとは遠方の協力者が5名います。
個人個人、無理のない範囲で続けられるよう役割分担しながら活動しています。
メンバーの皆さんは野々市市在住の方ばかりでしょうか。
メインメンバーと活動ボランティアはそれぞれ、かほく市や河北郡・金沢市・野々市市・白山市・小松市におります。
遠方の協力者さんは奥能登の方にいます。
メンバーやボランティアの皆さんは、どのようなきっかけでNPO法人こねこサポーターさんで活動することになったのでしょうか。
人それぞれきっかけは違いますが、もともと活動に興味があった方や猫の保護をした経験のある方、自身の年齢を考えると終生飼育は難しいけれど猫と関わっていたい方、当会の子猫の里親さんになってくれた方、ペットサロンの事業主などです。
きっかけはさまざまですが、「1匹でも幸せな猫を増やしたい」という想いは同じなんですね!
活動実績について
発足から現在までに保護した猫の頭数を教えてください。
ありがとうございます!
NPO法人こねこサポーターさんは、「次世代へ命のバトンタッチが負担にならないように」活動に取り組んでいらっしゃるそうですが、10代や20代の若い人たちに、猫を取り巻く過酷な現状や猫と人との幸せのために懸命に活動を続けているボランティアの方々のことを知ってもらい、自分ごととして捉えてもらうためには何が必要だとお考えでしょうか。
難しい質問ですね。
もちろん、若い世代の方たちにも、猫を取り巻く過酷な現状や猫と人との幸せのために、私たちの活動を知ってもらうことは大切なことだと思っております。
しかし、10代・20代の方たちは生活の変化が多く、何かと忙しく多感な時期です。今を生きるのに精一杯の年齢です。
私は、若い人たちが生きやすい世の中を、私たちが少しでも作ってあげられたら良いなと思っています。
若い人たちが生きやすい世の中…ですか?
はい。私たちが今取り組んでいる猫の保護活動。この野良猫たちは、今の高齢者たち、そのまた上の方たちの不適切な飼育の連鎖で生まれた命です。
そして今も、猫がいるからと適当にご飯を提供したり、避妊去勢手術もしないまま自由気ままな室外飼育をしている人もいます。昔からの適当な飼育方法が、今の野良猫たちを生み出しているのです。
私は、そのツケを次世代に回すこと自体が間違っていると感じています。子育てが一段落した私たち40代~シニア世代が頑張る必要があると思っています。
「次世代へ命のバトンタッチが負担にならないように」とは、そのような想いからなのですね。
そうですね。野良猫を見かけたら捕獲し、避妊去勢の手術を行う。譲渡可能な子猫は一匹でも多く保護し、新しい飼い主さんを探す。 高齢だから、独身だからと言う理由で、猫のお世話ができないわけではないと思っています。
預かりボランティアと言う形で、一時的にでも猫のお世話をしていただき、新しいご家族へのバトンタッチのお手伝いや、年相応の月齢の猫を迎えることもできると思います。
若い人たちに活動の大切さを伝えるというよりは、このような活動が無くなることこそ大切かと思っています。最終目標は保護頭数ゼロ。ほど遠い目標かもしれませんが、他の団体さまも目指すところは同じでしょう。
私は、我が子を含めて若い人たちには、活動の大切さより「命の大切さ」を知ってほしいと思っています。
猫だけでなく動物たちはみんな最期まで立派に自分の命を全うします。歩けなくても立ち上り踏ん張ります。何とか歩こうと、よろけながらも座るのがやっと。目が無くても、足が無くても力強く生きています。その姿はとても立派です。
この姿を子どもたち、若い人たちにも学んでほしいと思っています。
私は、多くのことを発信できません。現在も会社員として働きながら、この保護活動をしています。なので、顔を出して大きな発信はしていませんし、自宅での活動ですので、ご近所の目もあります。猫の保護活動を全面的に押し出せる環境ではありません。
私ができるのは、現在いる猫たちの情報や当会の活動を発信することで、こんな形でも保護活動はできるということを知っていただくことだけです。個人でも、充分に活動できることを知っていただき、猫たちを助けてくれる人数が増えたらと思っています。
「少しの勇気と行動で助かる命がある」その助けた命を感じることができれば、自然と繋がるのかなと思っています。
保護猫の譲渡について
続いて保護猫の譲渡についてお伺いしたいのですが、だいたいの譲渡可能地域は決まっていますか?
はい。譲渡先は石川・富山・福井の北陸三県です。
譲渡の際、特に重要視していることや理想の里親さんについて教えてください。
家族構成がしっかりしている方、かつ、ご家族で面会に来ていただける方にこだわっています。
ご両親とお子さま。小さなお子さまが居る場合は、祖父母のこともお聞きしています。
万が一アレルギー反応が出た時など、フォローしていただけるかも確認しています。
終生飼育と譲渡後の報告は必須です。
NPO法人こねこサポーターさんは定期的に譲渡会を開催されているんですよね?
はい。子猫の多い時期は、毎週土・日は譲渡会を開催しています。
譲渡会にはだいたい何組何名ほどの方が来場されますか?
少ない時は2組10人未満、多い時は10家族ほどですね。
ほとんどの方がご家族で参加されますので、多くて50人くらいの方にご来場いただいています。
里親希望の方と譲渡会でお話したり、メッセージなどでやり取りをしたりする際に、心がけていること があれば教えてください。
譲渡会は完全予約制で、開催場所は公開していません。
当会の役員さんたちが、里親希望者さんとのメールのやり取りを確認し、OK・NGを判断しています。誠実に返答くださる方のみに開催場所や面会場所をお伝えしています。
里親を検討されている方や譲渡会に行ってみたい方に向けてメッセージをお願いします。
保護猫を家族として迎えることを真剣にご検討している方は、ぜひとも保護猫たちに会いに来てください。保護猫たちに新しい家族が見つかるように、面会時間を大切に使いたいと思っております。
申し訳ないのですが、単に猫に会いたいだけの方はご遠慮くださいますようよろしくお願いいたします。
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ボランティア募集について
現在、会員さんやボランティアさんの募集をしていますが、特に人手が必要な活動があれば教えてください。
預かりボランティア・ミルクボランティア・動物病院への通院ボランティアとお世話ボランティアを募集中です。
ボランティアをするための条件はありますか?
はい。
- 預かりボランティア・・・飼育環境のある方
- ミルクボランティア・・・乳飲み子の飼育経験のある方
- 動物病院への通院ボランティア・・・車をお持ちの方
- お世話ボランティア・・・継続して通って来られる方
です。
お世話ボランティアさんは、平日は17時30分~、土日は9時~10時30分に来ていただける方だと助かります。
どのような方にボランティアさんになってほしいですか?
時間を守れる方、連絡などマメに取れる方、緊急時など臨機応変に対応していただける方がいいですね。
例えば、お世話ボランティアのつもりで来たけれど、動物病院への通院にも対応していただける方だととても助かります。
問い合わせは、ホームページのお問い合わせフォームからでよろしいでしょうか。また、用件を記載する欄に記載してほしいことがあれば教えてください。
はい。ホームページのお問い合わせフォームからお問い合わせください。
用件を記入する欄には、お名前・ご住所・連絡先・年齢・できる活動内容や日時などを記載していただけると嬉しいです。
ボランティアをしてみたい方へ向けたメッセージをお願いします。
保護猫に興味があり、ボランティア活動をしてみたいと思われている方、どのようなことができるか一緒に検討してみませんか?継続して活動できそうでしたら、ぜひとも一緒に活動しましょう。
石川県内にお住まいの方で「猫のため、地域のために自分にできることはないか」と考えている方は、NPO法人こねこサポーターさんと一緒にボランティア活動をしてみてはいかがでしょうか。
「NPO法人こねこサポーター」への支援について
直近で特に必要な支援や足りない物資はありますか?
今年度は体調の良くない子猫が多く、活動資金が不足しています。
物資も不足しているので、子猫たちのご飯やトイレの砂・テッシュペーパーなど、消費が激しい物資のご支援をいただけると大変助かります。
引用:ブログ
引用:ご支援・寄付
猫の保護依頼について
NPO法人こねこサポーターさんでは生後2カ月までの子猫は無償で受け入れをされているようですが、保護依頼はどのくらいの頻度でありますか?
野良猫の相談は、月平均40件。相談のみで終わることもありますが、そのうち、20件~30件は保護依頼に対応できているかと思います。
ほぼ毎日、保護依頼に対応されているんですね!
成猫や飼い猫の保護依頼もよくあるのでしょうか。
そうですね、成猫・飼い猫の保護依頼もあります。
保護依頼をする方に向けて、メッセージがあればお願いします。
私たちメンバーは、それぞれ家庭があり、仕事や家事・育児などに加えて猫の保護活動をおこなっております。保護依頼をすれば、いつでもどこでも、どんな猫でも対応できるわけではありません。
猫たちのために何とかしたいと思ったら、ご自身でできること、例えば捕獲や捕獲後の病院受診・病院費用の負担なども検討していただきたいと思います。
感染症があった場合や、ケージの確保が難しい時にはお断りさせていただく場合があります。また、当方は動物病院ではありませんので、猫が倒れていたり怪我や疾病がある場合は、まず動物病院を受診し治療してあげてください。捕獲が難しい場合は、捕獲器の貸し出しをさせていただきます。
「自分には何もできないから、できる人に託す」のではなく、「できる人にアドバイスをもらいながら、自分で行動する」姿勢が大切なのではないでしょうか。
また、猫のお世話をしている地域だからといって猫を捨てたり置いて行ったりするのは絶対にやめてください。
動物の遺棄は犯罪です。
迷子猫に関する問い合わせについて
迷子猫を探している飼い主さんからの問い合わせはありますか?
はい、相談はありますね。いるかいないかも含め、どのような方法で探せばよいかなど、問い合わせがあります。
問い合わせがあった場合、どのような対応をされていますか?
捜索のアドバイスなどをお伝えしています。
具体的には、
- 保健センター・愛護センター・警察署・市役所への連絡
- 最寄りの動物病院への問い合わせや、スーパー等へのポスターの掲示
- 猫の探し方や捕獲器の貸し出し
- どうしようも無い時には、ペット探偵への依頼方法
などです。
猫は飼い主さんが探し出してくれるのを待っています。
決して諦めず、探し続けてほしいと思います。
「NPO法人こねこサポーター」の今後について
最後に、今後の活動についての抱負や目標があれば教えてください。
今後も保護できる猫たちがいれば、できる限り受け入れて行きたいと思っています。
抱負・目標と言うほど立派な物ではないですが、最終目標は殺処分ゼロ・保護依頼ゼロ。まだ先の見えない目標でございます。
猫たちの平均年齢は17歳。保護した猫を受け入れ、譲渡できない猫たちを飼育できる年齢を考えると、50歳半ばくらいには何かしらの変化が必要です。なので、私も50歳半ばを迎えるころには、受け入れる猫たちの選択をしながら、若い世代へのシフトチェンジを検討しています。
今の大きな目標は、余命が見えている猫たちの受け入れ先であるシェルターを作ってあげられたらと思っています。そのために、今はコツコツと節約をしながら資金集めができれば良いのかと思っているのですが…シェルターが建てられるほどの資金を集めるのは、なかなか難しいですね。
小さな目標としては現状維持です。プラス・マイナスがゼロで、このまま赤字になることなく運営していければ良いなと思っております。
なるべく負担が少なくシフトチェンジできるのが理想ですよね。
そうですね。
外にいる猫を見かけたら、迷子猫か野良猫なのか、ご飯は?病院は?避妊去勢手術はしている?さくら耳になっている?など、何でも構いません。少しだけ、外の猫たちを気に留めて見守ってあげてください。
そうすることで、野良猫の子猫の早期発見につながります。そして、気になる猫がおりましたら、捕獲して健康状態を確認してみませんか?それがきっかけで、避妊去勢手術につながれば、何度も出産を繰り返す猫たちが減るかもしれません。
「野良猫の見守り隊」、これは野良猫のいるその地域に住んでいる方にしかできないことです。ご理解・ご協力をお願いいたします。
NPO法人こねこサポーターさん、貴重なお話をありがとうございました!
インタビューを終えて
未来の子どもたちへツケを回さない。
TNRや保護活動の必要がない社会にするために、私たちができることはまだまだあるはずです。
石川県にお住まいの方、今回の記事を読んでNPO法人こねこサポーターさんを応援したいと思った方は、ぜひ継続的なご支援をお願いします。
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今回は石川県野々市市のボランティア団体「NPO法人こねこサポーター」さんにお話を伺いました!
保護頭数が年間60頭を超えたことがきっかけで法人化。
1匹でも多くの猫を幸せにするために、活動を続けています。