ダニの予防は猫を飼っている上で気を付けるべきことの一つです。
ノミやダニなどの外部寄生虫は暖かくなると多くなるため、春~夏は要注意です。
中でもダニは種類も数多く、症状も異なってきます。
今回は数多くいるダニの中でも特に猫への寄生が多いダニ4種類を紹介していきます。
猫につく4種類のダニと引き起こされる病気
1.マダニ
マダニはヒゼンダニや耳ダニとは違って、寄生する際に皮膚内にとどまることはありません。
マダニの口はノコギリのようにギザギザとしており、外側にくっついて吸血を行います。
症状としては、激しいかゆみと痛み、また重度の場合になるとマダニを媒介主としたウイルス感染や、貧血もおこします。
寄生しているマダニをピンセットで抜くこともできます。
ですが、上手く引き抜くことができないとマダニが潰れてしまったり、口器が残ったままになってしまいます。
この状態にしておくと化膿してしまうこともあるため、自分で取ろうとせず病院に連れていくのが大切です。
またマダニは人間にも寄生することがあります。
飼い主さんが寄生された場合は皮膚科へ行って、診察してもらいましょう。
2.ヒゼンダニ
ヒゼンダニは主に顔や頭の皮膚の中を掘って卵を産み、脱皮を繰り返して成長します。
このダニに寄生されると疥癬という病気になります。
疥癬とはダニに寄生されてしまっている状態のことで、基本的な症状は激しいかゆみになります。
他にも、脱毛やかきすぎによる引っかき傷や皮膚炎になることもあります。
顔や頭以外にも、足や腹部、生殖器まで感染が拡大することもあります。
またヒゼンダニは人間にも寄生するため、飼い主さんにも被害が広がらないようにする必要があります。
3.耳ダニ
耳ダニは「ミミヒゼンダニ」という名称のダニです。
名前通り猫の耳に寄生することを好んでおり、特に子猫への寄生率が高いです。
寄生された猫の耳は激しい痒みと共に黒い耳垢などが出てきます。
この耳に寄生されてしまっている状態のことを耳疥癬症と言います。
耳ダニは人間に寄生することはありませんが、一時的な被害を受けることはあります。
4.ツメダニ(フケダニ)
ツメダニは別名「フケダニ」とも呼ばれるダニです。
フケダニの最大の特徴は名前の通り、被害にあった猫の皮膚にかなりのフケが発生することです。
発生場所として特に多いのが背中で、寄生されると脱毛症状がみられることもあります。
人間に寄生することはありませんが、一時的な被害を受けることはあります。
予防と駆除方法
どのダニの予防方法としても、最も有効なのが「猫の完全室内飼い」です。
ダニが寄生する感染源は主に3種類あります。
- 草むらなどに隠れるダニが寄生
- 野良猫や他猫に寄生しているダニが、寄生先を変える
- 母猫から子猫への寄生先変更
このように母猫からの感染以外は、外に出さないことでほとんど防げるのです。
そのため、完全室内飼いがダニ被害を防ぐ最も有効な対策となります。
他にできる有効な対策は病院での定期的な診察、駆虫です。
ほとんどの病院で3,000円以内の費用で駆虫を行ってもらえます。
ダニと同じ寄生虫であるノミの予防対策や駆除についてはこちらから確認できます。
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