自分の愛猫が、猫の癌の一つであるリンパ腫を発症したらどうしますか?
今回は、治療をしても、余命18カ月と言われた絶望的な状況から、奇跡的な回復を果たした、一匹の猫の例を紹介していきます。
もしあなたが現在、闘病中の猫ちゃんを飼っているなら、一つの心強い事例となること間違いないでしょう。
奇跡の猫マラ~概要~
画像出典:metro
マラはメスのベンガル猫です。
マラは獣医の予測に反して、その命を長らえているため、「奇跡の猫」と称されるようになりました。
彼女は昔、リンパ腫(免疫システムを攻撃するタイプの癌)と診断されており、獣医の推察では、もっても数カ月だろうということでした。
6年前、マラがリンパ腫の診断を受けたとき、獣医は飼い主のクリスティーンにマラの治療を諦め、安楽死させるように勧めました。
理由はリンパ腫の治療で必要になる化学療法の費用がとても高く、治療をしたとしても、マラが18カ月以上生き残ることは難しかったからです。
しかし、クリスティーンは希望を諦めませんでした。
彼女は最愛の猫を生かすために、獣医師の勧告を拒否し、手術と化学療法にお金を出すことに決めました。
そして、結果的にマラは※寛解し、健康に、幸せになりました。
※全治まではいかないが、症状が治まり穏やかな状態になること
クリスティーンとマラの出会い~病気発覚
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クリスティーンとマラの出会いは、マラが生まれて1週間の頃でした。
それは完全に一目惚れであり、クリスティーンはマラが生後3カ月になってから家に連れ帰りました。
マラについて、クリスティーンは以下のように語ります。
「マラはとてもユニークな猫です。とても騒々しく、精力的で、愛情深く、そして時々少しおかしくなります。」
「ベンガルという品種に忠実で、彼女は鳴くこと、登ること、フェッチ(取ってこいゲーム)をすることが大好きです。
また、食の好みにはうるさく、ドリーミーズ(日本でも売っている猫のお菓子)やさけるチーズが好物です。」
マラが1歳になった頃、クリスティーンはいくつかの変化に気付き始めました。
「その時のマラは普段の彼女とは全く違いました。ほとんど動かず(階段の上の場所に座っているだけで)、毛皮はいつものような光沢がありませんでした。」
そして、クリスティーンがマラのトイレに血痕を見つけると、すぐに彼女はマラを獣医の元に連れていきました。
獣医がマラの身体検査をすると、彼はしこりを発見しました。
「しこりが癌という診断を受ける前でさえ、そのしこりは壊滅的なものでした。」
「獣医はマラが生体検査を受ける必要があるだろうと言いましたが、彼はそれが癌であることをほぼ確信していました。
そして、私たちに対して化学療法の費用はとても高くなるため、彼女を眠らせることを考えるべきだと言いました。」
「私はショックを受け、彼女を失うという考えに、とても耐えることができませんでした。
私以外の家族にとっても、マラを失うという選択は耐えられるものではありませんでした。」
「マラに生存の可能性がある限り、私たちは彼女に治療を受けさせると獣医に話しました。」
「獣医は化学療法を受けても、9~18か月程度しか生きることはできないだろうと警告しました。
ただ、私は、もし彼女がもう一年新たな人生を生きる望みがあるなら、それを掴むべきだと考えたのです。」
2013年8月21日に、生体検査を受け、マラは正式に腸の大細胞リンパ腫(癌)と診断されました。
家族は皆打ちのめされました。
マラのリンパ腫(癌)治療~寛解まで
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マラの腫瘍を摘出する手術を受けなければならず、そのために適合する血液提供者を見つける必要がありました。
そこでクリスティーンは、マラのブリーダーに連絡を取り、マラの兄と父親を手術に連れてくることを説得しました。
そして、彼女の兄のペペが実際に血液提供者に選ばれました。
彼の献血もあって、手術はスムーズに進みました。
手術後、最初は注射、続いて一連の錠剤を使用するなど、化学療法を行う時期となりました。
それは家族にとっても、マラにとってもストレスの多い経験でした。
「鎮静剤は彼女にめまいを起こさせ、そんな彼女を目にするのは辛いものでした。」
ただ、ありがたいことに、マラは治療によって良くなっていきました。
そして、2014年以後、彼女は寛解(症状が収まり穏やかな状況)しています。
「獣医の予測にもかかわらず、彼女は7歳になった今も、元気です。とても幸せそうに毎日を送っています。」
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「2017年1月、彼女が片方の足を引きずり始めたときには、私たちは恐怖を感じました。
獣医に連れて行くと、膝蓋骨脱臼(通称:パテラ)と診断され、膝蓋骨の位置を矯正するために、再度手術を受ける必要がありました。」
「その時、獣医師は彼女のメモを調べたのですが、彼女はそれほど長く生き残れないと確信していたため、彼らが2013年に飼っていた猫と同じだということはあり得ないと言いました。」
「現在では彼女の足は完全に回復しており、再び元気に暮らしています。
そして、うまくいけば彼女はこのまま長い間、寛解のままでいるでしょう。」
マラのストーリーに対する私の感想
画像出典:metro
ここから先は私の感じたことを書いていきます。
まずは、マラが寛解したことが何よりですね!
リンパ腫はその性質上「完治」ではなく、「寛解」という表現を使うことになりますが、実質病気は抑えられているようです。
今後もマラちゃんの健康が続くことを祈るばかりです。
そして、この話を読んで、わたげのことを強く思い出しました。
わたげは当サイト私が飼っていて、慢性腎不全などで1年11カ月で眠りについた愛猫です。
一般的に猫は、1歳~4歳程度の若年時は、病気などにかかりにくいと言われています。
ただ、それはあくまでかかりにくいだけであって、病気を発症するケースは当然あります。
それはわたげもそうですし、上記紹介したマラも、逆算すると1歳頃の時にリンパ腫を発症したようです。
そして、マラの例では具体的な金額などは書いていませんでしたが、わたげの場合は、治療費に50万円ほどかかりました。
恐らくマラの場合は、もっとかかったのではないでしょうか。
もしクリスティーンさんがほとんどお金を持っていなければ、治療を続けることは到底不可能だったでしょう。
もちろん治療を続けて現在も生きているのは、マラの生命力、そしてクリスティーンさんと家族の決断が大切だったわけですが。
何が言いたいかというと、猫の治療は現実問題「お金がかかる」わけです。
私は自身とわたげの体験からも、この考えは強く刷り込まれています。
更に言えば、猫が治るかわからず、更に非日常的な額のお金を治療につぎ込むのは、精神的にかなり来るものがあります。
そんな経験から、私はペット保険に加入することがとても大切だと信じています。
ペット保険は毎月2千円程度払うことで、猫の病気治療の5~70%程度を負担してもらえるシステムです。
「ペット保険は必要ないでしょ」と思うのであれば、わたげの治療時の考えをまとめた記事をお読みください。
猫の治療やその治療費が、猫だけでなく、どれだけ飼い主にも負担をかけるものなのか、その一端が垣間見えるでしょう。
まとめ
マラの例はいかがだったでしょうか?
現在、闘病中の猫の飼い主様には、一つの心強い事例と言えるかもしれません。
猫も人も、時に医師の予測を超えて、病気をはねのける例が時にあります。
現在は難しいのかもしれませんが、猫のリンパ腫も治るのが当然と考えられるような時代が来ると良いですね。
出典:metro
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