【数奇な運命の美猫?】ラグドールに多い5つの性格と特徴とは

ラグドールはふわふわとした被毛が特徴の美人猫ちゃんです。
今回はそんなラグドールの性格や特徴、歴史などについて紹介していきます。
ラグドールを飼いたいと思っている方や、飼おうか悩んでいる方は是非参考にしてみてください!

 

ラグドールの歴史

ラグドール(Ragdoll)は人為的に作られた交配種です。
1960年代のアメリカ・カリフォルニア州に暮らしていた、アン・ベイカーという1人のブリーダーがラグドールを作りました。

ペルシャ」と「バーマン」から生まれた子猫に、「バーミーズ」を交配させて生まれたのがラグドールです。
ブリーディングに使われたペルシャは一度交通事故に遭っています。
その事故の後にペルシャから生まれた子猫たちは、そろって痛みに疎くおとなしく人懐っこい性格をしていたそうです。

名前の由来もかなりオシャレなものになっています。
ラグドールの「ラグ」はボロ(布)・「ドール」は人形を意味していて、ラグドールという1つの言葉にすると、ぬいぐるみという意味になります。

ラグドールは抱っこをしても、ほかの猫が嫌がるように暴れず、ぬいぐるみのように体を預けてくることからこの名前が付けられました

またラグドールは現在までに非常に数奇で、興味深い運命を辿った猫です。
かなり長い話になるため、興味がない方は次の章は読まず、「ラグドールに多い性格」まで飛ばしてください。

 

ラグドールを取り巻く数奇な運命

画像:アン・ベイカー婦人と「京都(Kyoto)」という名前のラグドール

先ほど記述したように、ラグドールは1960年代にアン・ベイカーという1人のブリーダーが作成した猫種です。

ラグドールの個性に絶対の自信を持っていたアン・ベイカー婦人は、独自の組織「IRCA」(International Ragdoll Cat Association:国際ラグドール組織)を創立しました。
もちろんアン・ベイカーがその組織のトップです。

そして「ラグドール」という名前を、その組織と契約したブリーダーしか使えないようにしたのです。
つまりラグドールをTICAなどの主要な猫機関に登録せず、自身の立ち上げた組織(IRCA)のみで管理しました。

いわばフランチャイズのような体制を築き上げたのです。
契約上、ラグドールを取り扱うブリーダーはラグドールが売買された際にいくらかをロイヤリティー(商標権)としてIRCAへ支払わなければいけませんでした。

それに反発した一部のブリーダーが組織から独立し、独立したブリーダーは主要な猫機関へラグドールの登録を呼びかけました。
結局1975年2月にNCFAという今はなき主要な猫機関へ名前が登録され、今ではほぼすべての猫機関でラグドールが認められています。

一方アン・ベイカー婦人も事態を重く見たのか、1975年12月に「ラグドール」という名前の特許申請を行いました。
しかし既に彼女から離反した一部のブリーダーたちの働きかけによって、主要な猫機関などへは「ラグドール」という名前が認められてしまっていました。

そうした状況もありラグドール作成の親でありながら、彼女の猫は「ラグドール」という名前を使うことができなくなってしまいました
その後彼女のラグドールは「本当のラグドール」、「ハニー・ベア」など違う名前で呼ばれていたと言います。

1994年にはアン・ベイカー婦人から離れた別のブリーダーの一群が、「ラガマフィン」というラグドールを基にした新しい猫種を作りました。

ラグドール作成の親でありながら、最終的にはその名を使えなくなってしまったアン・ベイカー婦人と、そのラグドール達はかなり数奇な運命を辿ったと言えるでしょう。

彼女のフランチャイズ体制などの仕組みから、ラグドールの名前自体は世界的に広く知れ渡りました。
日本だけでなく、世界的にも英国やアメリカを含めて、人気の猫種トップ10に入ることから知名度や人気は抜群です。
ただそれが良いことであったのかどうかは、今となっては分からないとこです。

 

ラグドールに多い5つの性格

ラグドールに多い5つの性格は以下になります。
1つずつ詳しく見ていきましょう。

  • 愛情深い
  • おっとりとしている
  • されるがまま
  • 物おじしない
  • 社交的

愛情深い

ラグドールは飼い主さんに対して、非常に愛情深い性格をしていると言われています。
この動画のラグドール(Youtube)のように飼い主さんを追いかけ回したり、目の前で触ってくれと言わんばかりにゴロンとおなかを見せることもよくあるようです。
こんなことをされたらもうメロメロになってしまいますよね(^^)

 

おっとりとしている

ラグドールはおっとりとした性格を持つ子が多いようです。
家の中を走り回ったりするよりかは、飼い主さんに撫でてもらいながらゆっくりとゴロゴロしていることを好むようです。
ただ遊ぶこと自体は好きなので、求められたら遊んであげるようにしましょう。

 

されるがまま

ラグドールは「人形」という意味の名前の由来の通り、人から抱っこされるのを嫌がったりせず飼い主さんに全身を預けます
この動画のラグドール(Youtube)も普通の猫ならすぐに身を翻して逃げるところ、全く気にしていないようです。
抱っこ以外に、ブラッシングなど様々なことも同様のようです。

 

物おじしない

ラグドールは様々なことに対しての恐怖心が薄いようです。
良い言い方をすれば「何事にも動じない」ということですが、裏を返せば「危険意識が低い」ということです。
自己防衛本能みたいな意識がラグドールにはないように思われるほどです。

怖いもの知らずと感じられるほどにラグドールは何事にも物おじしません
一説には「ラグドールは痛みを感じないのではないか?」とも言われていますが、科学的な確証は得られていません。

 

社交的

ラグドールが抱っこされるのを拒まないことは、先ほど記述した通りですが、この性質は見知らぬ人にも適用されるようです。
初対面の人相手に抱っこをされても、嫌がることなく同じようにされるがままになっています

イタズラ好きな子供や、他の猫を飼っている家庭でも飼いやすい猫として有名です。
ラグドール自身が非常に温厚で攻撃的なことをしない猫なので、喧嘩になることなどもありません。

ただ子供がラグドールに対してひどいことをしていると感じられる場合は、飼い主さんがしっかりと子供を叱ることが大切です。
ラグドールはたとえ酷いことをされても、物おじしないのです。

 

ラグドールの特徴

ラグドールの特徴は以下になります。
1つずつ詳しく見ていきましょう。

  • 美しい被毛
  • 小さい鳴き声
  • 長い成長期間
  • 強い帰巣本能
  • サファイヤブルーの瞳
  • 大きな体

美しい被毛

ラグドールの被毛は細かく肌触りの良いシルキーな感触のようです。
体が大きく、毛量も多いため本当にモフモフとした触り心地なんだとか(・∀・)

 

小さい鳴き声

ラグドールはあまり鳴くこともなく、鳴いたとしてもあまりうるさくないようです。
そのためマンションなどの近接住宅で飼うのにも適した猫種と言えます。

 

長い成長期間

通常の猫が1~2ほどで大人の猫(成猫)になるのに対して、ラグドールは成猫になるまでに3~4年ほどかかるようです。
長い間子猫のようなお茶目な動きが見れるのは嬉しいですよね(^^)

また被毛の模様が出来上がるのも遅いようで、模様が完成するのは生後2年が経つ頃のようです。

 

強い帰巣本能

ラグドールはほかの猫に比べて強い帰巣本能を持っているようです。
脱走してしまっても安心とは言えませんが、ないよりはあった方が良いでしょう。

帰巣本能とは
自分の住みかから離れてしまっても、再びそこに戻ってくることができる能力のこと
学習や経験によって身に着けるものではなく、生まれつき持つ力の意味合いが強いようです。

 

サファイヤブルーの瞳

ラグドールの目の色はサファイヤブルー1色のみです。
このブルーの瞳はバーマンの特徴でもあるため、交配の過程でバーマンから受け継いだのではないかと考えられています。

 

大きな体

ラグドールは猫の中でもかなり大柄な部類に入ります。
大きな頭・広い頬骨・広い胸・大きな丸い足と、どこをとっても通常の猫よりも大きいです。

キャットタワーなどを用意する場合は、ラグドールの大きな体でも耐えられるようにしっかりと固定する必要がありそうです。

 

まとめ

ラグドールはまるでぬいぐるみのように抱っこされても嫌がらない、猫としては非常に珍しい性格をしています。
モフモフとした非常に大きい体も特徴的で、美人ちゃんが多い猫としても有名です。

飼う際はたっぷりとモフモフを堪能しましょう(^O^)
ラグドールについてより詳しく知りたい場合は、下の記事も確認してみてください。

【体重・寿命・飼い方など】ラグドールについてまとめ!

【毛色×模様毎の画像も】ラグドールの子猫の値段相場、種類は?

他の猫種についても知りたいという方はこちらからどうぞ!
世界の猫種一覧まとめ!

photo credit:Tori Behr by Lily

この記事を書いた人

島崎 塁(ミツバ)
ペットショップ、ペットホテル、猫カフェで店員をしていました。仕事とプライベートでの飼育経験から得た猫に関する知識を、余すところなく公開していきます。

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