猫の抱っこって、猫を飼ってる方にとっては一種の理想ですよね。
ただ、普段から仲良くしてくれていても、抱っこだけは苦手と言う子も少なくありません。
そこで今回は基本的な抱っこの方法から難易度高い抱っこから、難易度の低い抱っこなど、抱き方を一つずつ紹介していきます。
中には抱っこが苦手な子でも楽にできる抱き方があるので、ぜひチェックしてみてください!
目次
猫が抱っこを嫌がる理由は?
猫と触れ合う経験の多い方は分かると思いますが、基本的に猫はあまり抱っこが好きではありません。
恐らくそれは、体を持たれること(体の自由が拘束されること)に対しての防衛本能からくるものだと考えられています。
抱っこをされていると、予想外のことが起きた際に、簡単に動いたりすることができませんからね。
猫はどうしても野性の本能が多く残っている生き物なので、本能的な部分で多くの物事を判断しているように見受けられますね。
教えなくても多くの猫が、トイレを砂の上でできるのもこの影響と言えるでしょう。
【難しさ別】猫の抱っこの仕方5種類!
猫にとっての抱っこがどんなものか分かったところで、実際に猫の抱き方を紹介していきます。
難易度も一緒にお伝えしていくので、苦手な子には簡単なものから慣れるようにしてみてください。
- 【難易度:高】赤ちゃん抱っこ
- 【難易度:中】脇抱え抱っこ
- 【難易度:低】肩掛け抱っこ(おすすめ)
- 【難易度:低】脇持ち抱っこ(あまり良くない例)
- 【難易度:低】膝乗せ抱っこ
一つずつ見ていきましょう!
【難易度:高】赤ちゃん抱っこ
画像引用:【ネコビア】猫の正しい抱き方復習編(Youtube)
まず初めに、「赤ちゃん抱っこ」という名称は私が勝手につけているだけです(^^)
よくイメージされる猫の抱っこの仕方としては、この抱き方が最も一般的だと思います。
ただ、この抱き方は猫にとってはあまりくつろげるポーズでもないので、苦手な子が多いのも事実です。
恐らく宙に浮いているため、どうしても安定感が薄いことや、半分お腹が出てしまうのが原因かと思われます。
あんまり嫌がっているのにこの抱き方を続けると、顔に猫パンチが飛んできたり、腕に噛みつかれることがあるので、やんちゃな子相手に行う場合は注意しましょう。
抱っこをしている時に、猫がしっぽを鞭のようにぴしゃぴしゃと振り回していたら、「嫌だ!」のサインなので、降ろしてあげましょう。
▲こちらの投稿者様の抱っこの仕方はとてもうまいです!(さらに面白い!)
とても参考になりますね。
- 右手でお尻を持つ
- 左手で脇を持つ
- なるべく安定感が出るように、体にしっかりとくっつける(囲い込むようにするのがおすすめ)
右手・左手は左右逆に行っても大丈夫です。
私も左右逆で行うことが多いです。
赤ちゃん抱っこはキャットスリングを使うことで、より簡単にすることができます。
詳しくはこちら
【難易度:中】脇抱え抱っこ
画像引用:抱っこの仕方パート1(Youtube)
脇抱え抱っこはその名の通り、猫を脇で挟むようにして、抱っこする方法です。
先述の赤ちゃん抱っこと比べて、猫の弱点であるお腹が出ないので、猫もあまり嫌がらないため難易度は一つ下がりますね。
それでも苦手な子はいるので、それほど簡単にできる抱っこでもありません。
抱っことしてだけでなく、台の上で体を固定するためにも使われ、動物病院などに猫を連れて行き注射を打つ際は、この抱っこに似たポーズになることもあります。
▲猫にとってストレスになりにくい抱っこになっているのがわかりますね。
- 飼い主の右脇で猫を挟むようにする(強く挟み過ぎない)
- 右手で猫のお腹~前足の脇あたりを持ち上げる
- 左手は後ろ足の支えにする
例のごとく左右逆でも問題ありません。
【難易度:低】肩掛け抱っこ(私一押し!)
画像引用:Cat Loves Hugs | Can I Get a Pick Me Up?(Youtube)
肩掛け抱っこは、先述の赤ちゃん抱っこや脇抱え抱っこに比べて、さらにやりやすい抱っこです。
個人的に最もおすすめの抱き方で、私の経験上、抱っこ嫌いな子でもこの抱き方はそれなりにできるという子は多いです。
猫さんたちに高くて動く場所からの景色を見せてあげられるので、楽しんでもらえそうですよね(^^)
抱っこが嫌になったら肩に登ろうとするなど、限界も分かりやすいので、猫にもストレス少なく、かつ飼い主さんもやりやすい理想の抱っこと言えるのではないでしょうか?
▲中にはこんな肩掛け抱っこ好きな子たちも(笑)
とにかく可愛いです!
- 脇あたりを両手で持って、一気に肩にかける
- お腹部分(前足・後足の間部分)を上手く肩に乗せてバランスを取る
- 右手で猫の背中部分に手を添え、左手でお尻を持ってあげる
※この抱き方の場合、手を添えられるのが嫌いな猫もいます。
そういった子の場合は、肩にかけるだけにしてあげた方が逆に安定します。
また、猫が登ろうとしたときに、タイミングよくお辞儀の姿勢に移ると、猫が背中の上を自由に歩き始めます。
そのまま降りることもありますし、背中の上でくつろぎ始めることもあります。
猫が背中の上でくつろいでいるのを鏡などで見ると、その光景は正に、王様と下僕のようになっています(笑)
【難易度:低】脇持ち抱っこ(あまり良くない例)
▲一般的に上記画像とは、反対方向に向いて運んでいるケースが多いです。
脇持ち抱っこは、猫にとってあまり心地の良い抱っこではありません。
あくまで猫さんを素早くどこかへ移動させる際や、警戒心がとても強くなってしまっている時に、仕方なく移動させるための方法です。
そういった時には使い道のある抱っこの仕方です。
この抱っこの利点としては、猫からの干渉や攻撃を受けづらい点にあります。
猫が噛もうとしても届きませんし、脇を掴まれているため、体の自由が利きません。
この抱っこを行う際は、なるべく早く放してあげるようにしましょう。
【難易度:低】膝乗せ抱っこ
膝乗せ抱っこは、抱っこの中では比較的行いやすい方法の一つです。
抱っこが苦手な子は、まず膝乗せからスタートしても良いかもしれません。
飼い主さんが椅子に座りながら膝乗せをする際は、「膝を全体的にきっちりとくっつけること(足場を不安定にしない)」「なるべくうつ伏せにしてあげること(お腹を見せるようなポーズにしない)」この2つを意識すると、苦手な子でも上手くいきやすいです。
下の動画のように、あぐらをかきながらする場合は、特に気にする必要はありません。
猫さんの好きなポーズにさせてあげましょう。
▲首元あたりをうまく撫でていて、膝の上で気持ちよさそうにまどろんでいるのが可愛いですね(^^)
猫が抱っこを嫌がる場合はどうしたらいいの?
まず一つ言えることですが、どうしても抱っこが苦手な子はいます。
理由は自由が利かなくなるからであったり、不安定だからであったり、と色々あると思いますが、やっぱり本当に苦手な子は中にはいます。
そんな子でも比較的、行いやすい抱っこが以下の2つです。
- 肩掛け抱っこ
- 膝乗せ抱っこ
上記2つの抱き方は、抱っこが苦手な子でもできる可能性が高いです。
事実、私の勤める猫カフェでも、赤ちゃん抱っこができなくても、膝乗せや肩掛けならできる子は多かったです。
この2つの抱っこであれば、猫の好きなタイミングで降りることができるので、少しずつ時間を延ばしていくのが良いかもしれませんね。
もちろんすぐに飽きて、降りたくなってしまう子もいるので、そこは猫の様子をよく観ながら行いましょう。
※上記2つの抱き方は、前章にて記載してあります。
猫の抱っこパーカーやエプロンが売っている?
最近は色々な猫グッズが販売されており、猫の抱っこに役立つ商品も出てきています。
以下の商品もその内の一つです。
にゃんガルーパーカーBauhutte (バウヒュッテ)
ほんとにカンガルーみたいになりますね!
猫を入れる大きめのポケットの中には、インナークッションが内蔵されています。インナークッションがあることでポケットは自立式となり、人の手で支えなくても猫が自由に出入りできるのです。
猫は包まれている感覚が大好きなので、ポケットでしっかりと覆ってあげれば、それだけで安心するでしょう!
抱っこしている時に、猫の温もりを感じ取れるのも嬉しい点ですね。
夏は厳しいかもしれませんが、冬など寒い季節は使えるのではないでしょうか?
いつも一緒ポケット(マルカン)
こちらも先ほどのにゃんガルーパーカーと似ていますね!
「いつも一緒ポケット」はエプロン形状になっているため、より楽に着たり着なかったりとできそうです。
上記のようなパーカーやエプロン以外にも、猫に使える抱っこ紐(スリング)も最近では多く出ているため、見てみると面白いかもしれません!
詳しくはこちらにまとめています。
ラグドール・ラガマフィンは抱っこが好きな種類の猫って本当?
▲私の飼っている猫「わたげ」
彼もラグドールです。
抱っこ好きな猫種と言えば、そう「ラグドール」と「ラガマフィン」です。
そもそもラグドールとは、日本語に直すと「人形」の意味になりますが、そんな彼らの名前の由来は「人形のように抱っこを嫌がらず、体を預けてくるから」です。
ラガマフィンもラグドールとほぼ同じ猫種と言えます。
そんな彼らは抱っこ好き意外にも、いくつかの特徴で知られています。
それが「大柄」「モフモフ」「大らかな性格」「ちょっとアホっぽい」といった所ですね(^^)
こういった特徴から、近年特に人気のある猫種の一つとも言えます。
それでは彼らが皆抱っこ好きかと言うと、当然ながらそうではありません。
例えば、私の飼っているわたげもラグドールですが、肩掛け抱っこ以外はそれほど好きではありません。
赤ちゃん抱っこすると、お気に召さず、猫パンチが顔に飛んでくることもしばしば。。(笑)
このように、抱っこ好きな子自体は多い猫種ですが、必ずしも「ラグドール(ラガマフィン)=全ての子が抱っこ好き」というわけではないことを理解する必要があります。
「抱っこがしたいからラグドールを飼いたい!」と考えている方は、ぜひ一度この事実について見直していただけると幸いです。
やはり猫の場合、血統も影響しますが、それ以上に個体差が大きいので、その子その子の個性を見てあげるのが大切ですね。
まとめ
猫を抱っこするのは、飼い主さんにとっての理想の一つですよね。
さらに言えば、彼らが抱っこ好きだと、ずっと抱っこしていたい気分です!
ただ、基本猫は抱っこ嫌いなため、もしどうしても抱っこをしたい場合は、まず膝乗せや肩掛けから練習をスタートして、慣れたらもう少し難しい抱っこに移ると良いでしょう。