猫によっては、時折ご飯を食べなくなることがあります。
そう。いわゆる「食欲不振」というやつですね。
管理人は猫カフェに勤めているのですが、意外と食欲不振になる子は多いです。
そこで猫の食欲不振にはどんな原因があって、どんな対策があるのか、実際に使える方法を紹介していきます!
現在飼っている猫が食欲不振で悩んでいるという方は、この記事で公開している対策をまず試してみてください。
個人的な感覚ですが、当記事に載せている対策を使えば、70%近くは食欲不振を治すことができると思います。
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目次
猫が食欲不振になったら

まずはじめに知っておいて頂きたいのが、どのくらいの時間ご飯を食べないと、「食欲不振」と考えられるのかということです。
管理人も現在生後7カ月ほどになる猫を飼っているのですが、ちょいちょいフードを残すことはあるものです。
ちょっと不安になることもありますが、大抵次の食事の時間には今まで通り食べてくれるようになります。
このように1回ご飯を食べないからと言って、食欲不振と言うのは早いのですが、では実際どの位の間ご飯を食べないと食欲不振と言えるのでしょうか。
以下の項目を見てみてください。
- 生後1~2カ月:8時間
- 生後2~4か月:12時間
- 1歳以上:16時間
これ以上の時間ご飯を食べないようであれば、食欲不振と言えるでしょう。
特に子猫は成猫に比べて、食ムラ(ご飯を食べない状態)を起こしやすいです。
成猫に関して言えば、朝と晩どちらも食べていないと食欲不振と言えるでしょう。
子猫は食欲不振から低血糖になってしまいやすいです。
子猫のご飯のあげ方や低血糖に関して詳しく知りたい場合は、こちらの記事を参考にしてみてください。
猫の食欲不振の原因

猫の食欲不振には様々な原因があります。
主な原因としては以下が挙げられます。
- 鼻が詰まってる
- ストレス
- ご飯の味に飽きたorご飯の味が好きじゃない
- 病的な原因
- 高齢化によるもの(老猫)
鼻が詰まってる
猫カフェでも、食欲不振になる猫は意外と多いです。
理由がハッキリと分かること自体ほとんどないのですが、最も多い理由は「鼻詰まり」によるものだと思われます。
猫にとって鼻(嗅覚)はとても重要な器官です。
嗅覚を使うことで、それが食べれるものかどうかを判断するからです。
私たち人間は鼻づまりがあっても、お皿の上にごはんとお肉、野菜が載せられて出されれば、それをご飯だと認識します。
ただ猫の場合は、鼻が詰まっていると、同じようにご飯を出されても、それを必ずしもご飯とは判断するのが難しいようです。
更に言うと、鼻づまりなどによって嗅覚が弱くなっている猫にとっては、食欲がほとんど湧かなくなるようです。
そのため鼻づまりは猫にとって、食欲不振を招く一番の原因であると同時に、とても重大な問題なのです。
この原因の効果的な対策は以下になります。
→猫風邪の治療をする
→ドライフードをお湯でふやかす
→ウエットフードを与える
→ドライフードにチャオチュールなどをかける
ストレス
猫によっては何らかのストレスが原因で、ご飯に口を全く付けなくなることがあります。
主なストレスの原因は以下になります。
- 引っ越し
- 元気がない
- 多頭飼いや新しい猫が新たにやってきた
- シャワーやお風呂が多い
- トイレや食器が汚れている
- 常に騒音などでうるさい
- 自分の縄張りがない
- 狩りができていない(遊ぶ量が少ない)
このようにストレスの原因も様々です。
ストレスは猫の免疫力を下げるだけなく、ご飯を口にしなくなる原因にもなってしまいます。
何か心当たりがあるようでしたら、改善してみましょう。
この原因の効果的な対策は以下になります。
→ストレスの原因を取り除く
→多頭飼いの場合、別の部屋でご飯を与える
ご飯の味に飽きたorご飯の味が好きじゃない
これもよくある原因のひとつで、単純にご飯の味に飽きてしまったり、食べていたご飯の味が好きじゃなかったというパターンですね。
もしくは置き餌などで、ごはんがあるのが当たり前になっているというのも同じ原因として分類できます。
猫もずっと同じものを食べていると、そのフードの味に飽きて、そのフードを食べなくなることがあります。
また単純に今あげているご飯の味が好きじゃないと、食欲不振になってしまうこともあります。
この原因の効果的な対策は以下になります。
→(一時的に)ドライフードをお湯でふやかす
→フードを別のものにする
→ご飯の時間を区切る
→(一時的に)ウエットフードを与える
→(一時的に)鶏のササミを湯がいて与える
→(一時的に)ドライフードにチャオチュールなどをかける
病的な原因
猫は体調を崩していたり、何か病気などで体が弱っていると、食欲不振になることがあります。
猫の病気は数えきれないほど種類があるため、ここでは個別に病名を挙げることはしません。
病的な原因の場合は、食欲不振だけでなく他の症状も現れることが多いです。
ご飯を食べないだけでなく、以下のような症状が出てないか見てみましょう。
- 鼻水
- 咳、くしゃみ
- ジュクジュクとした目ヤニ
- 嘔吐
- 下痢
- 元気がない
- 水も飲まない
- オシッコをしない
- 便をしない
- 極端にグルーミングをする時間が長い
- 全く動かない
このように食欲不振だけでなく、その他の症状も出るようであれば、一度病院で詳しく見てもらう必要があるでしょう。
この原因の効果的な対策は以下になります。
→病院で診てもらう
高齢化によるもの(老猫)
人間と同じように、猫も年をとってくると、食が細くなってきますし、食べるスピードも遅くなっていくものです。
管理人のいる猫カフェでも現在10歳を超える老猫が1匹いますが、やはりご飯を食べるスピードはかなり遅いです。
ちょっとずつ食べていって、ようやく必要な量を全て食べるといった感じです。
このようにどんな猫であっても、高齢化することで、ご飯を食べるスピードは遅くなり、食べる量は少なくなっていくのです。
この原因の効果的な対策は以下になります。
→ドライフードをお湯でふやかす
→ウエットフードを与える
→鶏のササミを湯がいて与える
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簡単にできる!6つの猫の食欲不振対策!

食欲不振の原因の次は、簡単にできる対策についてです。
これまでの経験を基にした管理人個人の感覚なのですが、ここで紹介する方法を使えば、10匹中7匹は食欲不振が治ると思います。
どの方法もかなり効果が見込めて、簡単にできるものなので、是非試してみてください!
- ドライフードをお湯でふやかす
- フードを別のものにする
- ご飯の時間を区切る(ご飯を下げる)
- ウエットフードを与える
- 鶏のササミを湯がいて与える
- ドライフードにチャオチュールなどをかける
1.ドライフードをお湯でふやかす
これは手軽にできる方法でありながら、かなり効果が見込めます。
事実、管理人のいる猫カフェでは、猫がフードを食べなくなった場合にまずこの方法を行います。
肌感覚としては、5匹中2、3匹はドライフードをふやかすことで食べるようになります。
ドライフードをお湯でふやかすと、匂いが強く出るため、かなり食べやすくなります。
詳しい作り方は以下になります。
いつもあげているドライフードに、ドライフードより少し少ないくらいのお湯(70℃くらい)をかけましょう。
ラップで5分ほど蒸らすと、ドライフードはふやけ、かなり匂いが出るため猫の食欲をそそります。
この方法は主に、「鼻が詰まっている猫」や「高齢化による食欲不振」などにかなり効果的な方法です。
場合によっては、「ご飯の味に飽きた猫」や「体調不良による食欲不振」にも効果的です。
2.フードを別のものにする
よくある猫の食欲不振の原因の一つは、「フードの味に飽きた、フードの味が好きじゃない」ことです。
この場合に良く効く対策が、フードを変更することです。
味に飽きただけの場合は、一時的に食欲が落ちるだけで、大抵は少しするとまた普通に食べるようになります。
フードの味自体が好きでない場合は、何か違うフードに変えた方が良いかもしれません。
管理人は時折、猫にあげるご飯を自分でも味見してみることがあるのですが、やっぱりフードによってご飯の味はかなり違います。
やはりチキンや魚などが第一原料で入ってるフードは美味しいと感じられます。
(第一原料とは、最も多く配合されている原材料のこと)
少し値段が張ってもいい場合は、ヒューマングレードのフードに変えるのもありですね。
3.ご飯の時間を区切る(ご飯をさげる)
猫によっては置き餌が当たり前の環境で、ご飯に対して魅力を感じなくなることがあります。
このように常にご飯があり、だらだら食べることが普通になると、高い確率で食欲不振になります。
こういった場合にできる簡単な対処法は、「ご飯の時間を区切ること」です。
常にご飯が出ているのが良くないので、朝晩などで完食していなくとも、ご飯を下げるようにすることが大切です。
実はうちのわたげも、(ご飯の飽きを含む)置き餌による食欲不振になりましたが、その際は「ご飯の時間を区切る」ことと、「フードの切り替え」によって、なんとか改善できました。
だらだら食いによる食欲不振に困っている方は、こちらに詳しく書いているので参考にしてみてください
4.ウエットフードを与える
ウエットフードはドライフードと比べてかなり香りが強いです。
そのため鼻づまりによってご飯を食べなかったり、理由が分からないけどごはんを食べない場合などにも効果的な対策になります。
※ウエットフードをご飯として与える場合は、必ず「総合栄養食」という記載のあるものにしましょう。
5.鶏のササミを湯がいて与える
鶏のササミは猫にとって、味はもちろんのこと、かなり栄養価的に良い食品です。
そのため食欲不振のときなどは、一時的に鶏のササミを買ってきて、それを湯がいて食べさすのも一つの手です。
ただあまり長い間食べさせると、グルメ猫になって通常のご飯を食べたりしなくなることがあるので、基本はおやつとして与えるくらいが良いでしょう。
6.ドライフードにチャオチュールなどをかける
チャオ (CIAO) ちゅ~る まぐろ 海鮮ミックス味 20本
チャオチュールはご存知ですか?
ペースト状の猫用おやつなのですが、ドライフードにこれをかけるのも一つの食欲不振対策です。
ご飯を変えたり、ドライフードをふやかすのと似ていますが、より手間がかからず簡単ですね。
この方法は猫がフードの味に飽きている場合の、一時的な対策としてかなり効果的です。
またおやつは食べるけど、ごはんは食べないという場合は、この方法を用いれば80%ほどはご飯を食べるようになるでしょう。
ただチャオチュールだけなめて、フードには口をつけない猫もいるので、この対策をする場合は、必ずチャオチュールとドライフードをよく混ぜましょう。
チャオチュール以上に効果が強いのは、「カロリーエース」というミルクの匂いがする液体の総合栄養食です。
これをご飯にかけると、本当に効果抜群です!

どうしても食べてくれない時は
上記で紹介した方法を試しても、どうしても食べてくれない場合は、単なる食欲不振ではない可能性があります。
病的な原因などによって、ご飯を食べていない可能性もあるので、そんな時はすぐに病院に行くことを考えた方が良いでしょう。
※深刻な食欲不振の場合は、点滴や注射による栄養の投与を行われる場合もあります。
まとめ
食欲不振は猫を飼っている上で、よく起こるトラブルのひとつです。
10匹中7匹程度はここで紹介している対策で、食欲不振も改善されるでしょうが、病的な原因が絡んでいることもあります。
そんな時は病院で治療などをする必要があるので、気になったら病院に行って診てもらう必要があるでしょう。