子猫が気をつけるべき症状の一つに、低血糖が挙げられます。
低血糖は離乳期の子猫で、最も気をつけるべき症状の一つともいえます。
今回はそんな子猫の低血糖の症状や原因、予防対策などを詳しく紹介していきます。
また成猫の低血糖について詳しく知りたい方はこちらから確認できます。
子猫の低血糖の症状とは
そもそも「低血糖って何?」という話ですが、低血糖とは血液中の血糖値(エネルギー)が少なく、全身への栄養補給が不十分になった状態のことを言います。
こう聞くと難しいですが、単純な話「エネルギー不足」です。
実際子猫の低血糖の原因の大半は、ご飯を食べないことによるエネルギー不足・遊び過ぎによるエネルギー不足などです。
単なるエネルギー不足?と思うかもしれませんが、低血糖から亡くなってしまう子猫も中にはいるので注意する必要はあります。
子猫が低血糖になると以下の症状が見られます。
- 食欲不振
- 低体温(特に耳や足)
- 惰眠
- ぐったりしている
- 発作
- 震え
発作や震えは低血糖の中でも、重い状態に分類され、この状態で放っておくと死亡してしまうこともあります。
ただ初期症状である軽度・中度の低血糖は、ぐったりしているなど普段とあまり変わらないため正直分かりにくいです。
そのため普段から、毎日ご飯を食べているかどうかを必ず確認するようにしましょう。
ご飯を食べているかどうか以外に、何を普段から確認すればいいか分からないという方は、こちらも参考にしてみてください。
どうして子猫は低血糖になりやすい?
子猫は成猫と比べて低血糖になりやすいです。
子猫が低血糖になりやすいのは、成猫と比べて肝臓が小さいためです。
成長した猫であれば、ある程度はエネルギーを肝臓に溜めておくことができます。
しかし子猫は肝臓も小さく、まだそういったこともできないのです。
子猫は1日ご飯を食べていないだけでも、低血糖を引き起こしてしまいます。
こういったことから、子猫がご飯を食べているかどうかをしっかりチェックすることはとても大切なのです。
またご飯を与える回数も、1日最低2回は与えるようにしましょう。
1日1回では低血糖リスクもとても高いです。
特に子猫はこまめにエネルギー補給をする必要があるため、理想は1日3・4回程度ご飯を食べた方が良いでしょう。
子猫へのご飯のあげ方について、より詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてみてください。
子猫の低血糖の原因
子猫が低血糖になる主な原因のほとんどは、「栄養不足」によるものです。
栄養不足と一口に言っても、様々な原因が考えられます。
- ご飯を食べない(食ムラ)
- 食事時間の間隔が長すぎる
- ご飯を食べてはいたが、運動のし過ぎによる栄養不足
- 寄生虫に栄養を奪われる
- 体の冷え
このように栄養不足一つとっても、様々な原因が挙げられます。
とは言え子猫の低血糖は大抵の場合、「ご飯を食べない」「食事時間の感覚が長すぎる」のどちらかが主な原因です。
特に食ムラ癖がある子猫は、本当に低血糖に気をつける必要があります。
出されたご飯を食べない子猫の場合は、「ご飯を変える(例:ドライフード→缶詰)」「ミルクなど栄養補助食品を使う」などしましょう。
また子猫は自分がどれほど遊べるかなども分かっていないため、遊び過ぎてしまわないようにすることも大切です。
子猫は良く寝て、しっかりご飯を食べる必要があるのです。
子猫がご飯を食べてくれないという時は、こちらの記事を参考にしてみてください。
暮らしている場所が寒すぎると、それも低血糖を引き起こす原因の一つになるようです。
子猫を飼っている場合は、冬の寒さにやられないように部屋を暖かくしておくか、もしくは湯たんぽなどを使って暖を取れるようにしましょう
離乳期は特に注意が必要!
離乳時は、子猫の血糖値を安定させるのが最も難しい時期の一つです。
猫は生後1カ月くらいから、徐々に離乳期に入っていきます。
それまでの仔猫は母猫からミルクをもらっていましたが、それを辞めて徐々に自分で食べる必要がでてきます。
この時にご飯を食べる習慣をつけることができないと、低血糖になってしまいやすいのです。
もし現在、丁度離乳期の子猫を飼っている場合は、以下のことに注意をする必要があります。
- 長い時間遊び過ぎないこと
- ご飯を食べているか必ず確認すること
上記2点はとても大切なことなので、必ず注意するようにしましょう。
子猫の低血糖の予防対策
子猫が低血糖にならないようにするための予防対策には、以下が挙げられます。
- ご飯の間隔を短くする
- 子猫用ミルクなどを使っての栄養補助
- ご飯を残している場合は、別のご飯を与える
- ケージなどに入れて、一日の遊ぶ時間を決める
- 部屋を適温に調整する
【ご飯の間隔を短くする】
子猫は一度の食事で吸収できるエネルギーが少ないため、こまめにご飯を与えられる場合はそうした方が良いです。
離乳期の子猫などは最低3回、生後2カ月頃の子猫は最低2回は1日にご飯を与えるようにしましょう。
【子猫用ミルクなどを使っての栄養補助】
ご飯だけでは少し不安な場合は、子猫用ミルクなどを使って栄養補給を助けることもできます。
生後2カ月~4カ月ほどの子猫の場合、ドライフードをミルクでふやかして与えるのもありですね。
【ご飯を残している場合は、別のご飯を与える】
子猫によっては特定のご飯を食べようとしない子などがいます。
そういった場合は、必ず子猫が食べるまで他のご飯を与えるようにしましょう。
缶詰のように美味しそうな匂いがするものでないと、口にしないグルメな子も中にはいます(笑)
【ケージなどに入れて、一日の遊ぶ時間を決める】
飼い主さんがずっと構ってしまって、子猫が寝る時間が少なくなることがないように注意が必要です。
子猫は何よりも可愛いですが、眠っているのを起こして遊ぶことはしないようにしましょう。
【部屋を適温に調整する】
部屋が寒すぎることでも、低血糖にはなりやすくなってしまいます。
猫にとっての適温は26度前後であるため、冬などは気をつけましょう。
子猫の低血糖の応急処置・対処法
低血糖は応急処置が早いかどうかが、生と死を分けます。
もし現在子猫を飼っている方は、いざ低血糖を起こしてしまった場合に備えて、ガムシロップやコーンシロップを用意しておきましょう。(100均で売っているようなガムシロップで大丈夫です。)
またハチミツがある場合は、ハチミツでも大丈夫です。
つまり糖分がたっぷりと摂れるシロップや、砂糖水なら大丈夫なのです。
低血糖の症状が見られてから、ガムシロップを買いに行くのでは遅いです。
上記で挙げたものなら何でも大丈夫なので、いざという時に使えるようになにかしらは手元に置いておくようにしましょう。
低血糖の症状が見られたら、子猫の歯ぐきにシロップを数滴分こすりつけるようにしましょう。
また低血糖のときは、体温も低くなっているため、湯たんぽやエアコンなどで温かい環境を必ず作るようにしましょう。
そしてその後は、獣医さんに見てもらうようにしましょう。
まとめ
子猫にとって低血糖は、とても注意する必要がある症状の一つです。
主にエネルギー不足や食時間隔が長すぎることからなる症状なので、しっかりとご飯を食べているかどうかを確認することが何よりも大切です。
低血糖症の症状が見られた場合にすぐに対処するためにも、ガムシロップなどを手元に置いておくようにしましょう。
また子猫の育て方について知りたいという方はこちらから併せて確認してみてください。