慢性腎不全はすべての猫で注意が必要な病気です。
適切な予防策や治療をすることで、長生きすることができます。
そんな猫の宿命ともいえる慢性腎不全の症状や予防策などについてまとめました。
慢性ではなく、急性腎不全について知りたい方はこちらから確認できます。
目次
猫の慢性腎不全とは
慢性腎不全とは猫の腎臓が正常に機能しなくなっている状態のことを言います。
腎臓は血液のフィルターの役割を持っており、きれいな血液とそうでない血液を分けてくれる役割を持っています。
その腎臓が悪化すると、血液は汚くなってしまい様々な症状が出てしまいます。
猫の慢性腎不全の症状
猫が慢性腎不全になると主に以下の症状が出てきます。
慢性腎不全は腎臓がある程度ダメージを受けるまでは症状が全く出ず、初期症状も多飲多尿のみなので判別しずらい病気と言えます。
- 水をたくさん飲む(初期症状)
- オシッコの量が増える(初期症状)
- 薄いおしっこを出す(無臭)
- 便秘
- 下痢
- 頻繁な嘔吐
- 貧血から歯ぐきが白くなる
- 食欲不振
- 体重減少
- 尿毒症(末期症状)
慢性腎不全の予防は多飲多尿でないかをしっかりとチェックすることが必要です。
猫の体重毎にこれ以上の飲水量は危険という表があるので確認してみましょう。
飲水量が下の表の量を超えるようなら慢性腎不全の可能性を疑いましょう。
猫の体重 | 1日の飲水量 |
3kg | 240ml以上 |
3.5kg | 280ml以上 |
4kg | 320ml以上 |
4.5kg | 360ml以上 |
5kg | 400ml以上 |
猫の慢性腎不全の発症率
慢性腎不全は生きてる限り絶対にいつかはかかる病気です。
年齢ごとにかかる率は以下になります。
年齢 | 腎不全の発症率 |
0~2歳 | 6% |
2~4歳 | 7% |
4~7歳 | 12% |
7~10歳 | 12% |
10~15歳 | 31% |
15歳以上 | 32% |
出典:Petcha.com
このように慢性腎不全は年齢を重ねれば重ねるほど発症率が高くなります。
理由としては腎臓を使っていくことで、機能が低下していくからです。
猫が慢性腎不全になるまで
腎不全は腎臓がダメージを受けている状態のことを指します。
腎臓のダメージ率を0~100%で表示することで理解しやすくなると思います。
猫の慢性腎不全の予防策は?
腎不全は猫の宿命ともいえる病気ですが、適切な予防策を取ることでなるべく発症しないようにすることができます。
以下が具体的な予防策になります。
- 水をたくさん飲ませること
- ミネラル分豊富な食事は控えること
- 療法食を選択する
- 猫白血病のワクチン接種
- 感染症予防
- 定期的な尿検査
水を普段からしっかりと飲まないと、慢性腎不全だけでなく尿路結石など他の泌尿器系の病気の原因にもつながります。
ミネラル分が多い食事を与えていても、腎臓を酷使することにつながります。
慢性腎不全の原因として猫白血病が原因となっていることがあります。
猫白血病にかからないためには、室内飼いとワクチンの接種が大切です。
猫白血病の予防をすることで、結果的に慢性腎不全の予防につながることもあります。
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慢性腎不全は腎臓がかなりダメージを受けるようになるまでは、目に見える症状がほとんどありません。
早期発見のためにも定期的な尿検査をおすすめします。
猫の慢性腎不全の治療方法
腎不全の治療は完治させることはほぼ不可能です。
そのため病気の進行を遅らせるための対症療法や、食事療法が中心になります。
また日本でも一部では猫の腎移植を行ってる機関もあるようです。
私の愛猫も慢性腎不全です。
実は私の愛猫わたげも現在慢性腎不全ステージ②です。
現在はまだ傍目に見えるような症状こそ出ていませんが、今後出てくることは予想されます。
現在はなるべく腎不全を悪化させないために、「水をこまめに飲ませること」を強く意識しています。
こまめに飲ませることで、濃いおしっこを作ることを避けることができるからです。
腎臓は濃いおしっこを作るほど、その機能が落ちていきます。
だからこそ、こまめに水を飲ませ、なるべく腎臓に負担のかからない、薄いおしっこを作ることが大切なのです。
発症が分かったときの体験談などを読みたい方はこちらをどうぞ。
まとめ
猫にとって腎臓病は避けようがない病気です。
それでも普段から腎臓に負担をかけないような生活を送ることで、腎疾患の発症を遅らせ、長生きにもつながります。
日頃から水分摂取をしっかりするように気をつけることと、定期的な健康診断に行きましょう。
また猫は慢性腎不全を含む、泌尿器系の病気にかかりやすい動物です。
慢性腎不全以外にどのような泌尿器系の病気があるか知っておきたい場合は、こちらをどうぞ。