猫がかかりやすい病気はいくつかあります。
泌尿器系の病気を代表する尿路結石もその1つです。
そこで今回は猫の尿路結石の症状や病気の原因、治療方法などについて紹介していきます。
現在猫を飼っている方は是非確認してみてください!
実際に私は、愛猫わたげの尿路結石治療に、40万円の治療費を払いました。
その時の体験談などを読みたい方はこちらをどうぞ
目次
猫の尿路結石について
尿路結石とは字の通り、猫の腎臓や膀胱、尿管などに結石が出来てしまう病気です。
人の病気としても有名で、激しい痛みを伴うことでも知られていますよね。
尿路結石の症状としては主に以下が挙げられます。
- おしっこを出しにくくなる
- 体内でできた結石が原因で、膀胱や尿管が傷ついてしまう
- 尿道閉塞(おしっこがでない)
尿路結石はそれ自体痛みを伴う病気です。
また酷い場合には、尿道が結石によって詰まる尿道閉塞の状態になってしまいます。
この状態になると尿として毒素を排出できず、たった1日で死んでしまうこともあります(俗にいう尿毒症)
結石の大きさは大体数ミリ~数センチほどです。
猫の結石は大きく以下の2つの種類に分けられるようです。
- ストルバイト:マグネシウム由来の尿石
- シュウ酸カルシウム:カルシウム由来の尿石
明確に結石ができていない状況でも、細かいキラキラとした結晶が尿と共に体外に排出されることもあります。
この場合は通常尿がキラキラとしているため、見逃さないことが大切です。
尿路結石の症状チェック!
尿路結石など泌尿器系の病気にかかっている場合は、何かしらのサインが現れます。
あなたの猫は以下のようなサインを出していないでしょうか?
- おしっこの回数が多くなった
- 一回のおしっこで出す尿の量が減った
- トイレにいる時間が長い
- おしっこするとき痛そうに鳴き声をあげる
- 尿が濁っている
- 尿がキラキラしてる
- 血尿
- お腹や足を触ると痛がる(嫌がる)
- トイレ以外の場所でおしっこをしている
- お腹や尿道口をよく舐める
- おしっこをしていない(尿毒症)
上記のサインに心当たりがある方は要注意です!
愛猫が定期的にトイレに行っているか?(排尿の平均回数は1日2~3回ほど)
尿がキラキラしていないか?など普段から猫のトイレの様子をチェックすることが、泌尿器系の病気の早期発見につながります。
猫の尿路結石の原因・予防方法
尿路結石の原因は主に以下になります。
これらに対してしっかり心配りをすることで、尿路結石の予防にもなります。
予防については、以下で紹介しているものと共に「トイレチェック」もとても大切です。
- 水分不足(濃い尿の排出)
- ミネラル分の摂り過ぎ
- 食事(フード)によるもの
- ストレス
- トイレが好きじゃない
水分不足(濃い尿の排出)
腎不全もそうですが、濃い尿を排出することで結石もできやすくなってしまいます。
水分摂取を普段からしっかりすることで、尿路結石になりにくくすることができます。
飼い猫がしっかり水を飲んでいるか、日頃から注意するようにしましょう。
ミネラル分の摂り過ぎ
ミネラル分とは「カルシウムやマグネシウムなどを含む栄養素のこと」を指します。
結石はミネラル分が材料となってできる物質です。
具体的に気を付けたいのが、塩分の多いおやつやミネラルウォーターを与えてしまうことです。
猫が好きなにぼしやかつおぶし、海苔などもミネラル分がとても多い食べ物なので、おやつとしてあげるのもほどほどにしましょう。
それ以外にも人間の食べ物は猫にとって、塩分が多すぎたりミネラル分が多すぎるため与えないようにしましょう。
ミネラルウォーターは硬水と軟水で分けることができます。
硬水はミネラルが多く含まれており、軟水はミネラルがそれほど含まれていません。
硬水のミネラルウォーターは与えないようにしましょう。
詳しく知りたい方はこちらのページを参考にしてみてください。
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食事(フード)によるもの
普段から食べているキャットフードも、当然結石が出来やすいかどうか関係してきます。
基本的にはドライフードの方が、ウエットフードよりも結石が出来てしまいやすいです。
ただウエットフードは歯周病になってしまいやすいという一面もあります。
最近では結石になりにくいドライフードも販売されています。
ロイヤルカナンのPHコントロールなどは、「下部尿路疾患に対応したフード(FLUTD)」となっているようです。
ロイヤルカナンPHコントロール
ストレス
ストレスも尿路結石になる原因の一つになることがあるようです。
中には飼い主が旅行に行っている時に、決まって膀胱炎になってしまう子などもいるようです。
尿路結石も膀胱炎と同じようにストレスが大きく関係してきます。
猫がストレス少なく暮らせているか、今一度確認してみましょう。
特に引っ越しや仲の悪い猫との同居は、猫にとってストレスになりやすいです。
他にもストレスの要因はたくさんあります。
トイレが好きじゃない
猫は基本的にきれい好きな動物です。
そのためトイレが汚れていたりすると、積極的にトイレを使おうとしません。
こまめに掃除をしてあげることで、猫は気持ちよくトイレを使うことができます。
どんな猫が尿路結石になりやすいか?
オス猫はメス猫と比べて、尿管などが細く長いため結石が出来やすいようです。
ただメス猫はオス猫と比べて、膀胱炎になりやすいようです。
性別関係なく肥満気味の猫は、尿路結石になりやすいため注意が必要と言えます。
また飼っている猫が神経質な場合なども、同様に注意が必要です。
いつ尿路結石になりやすいか?
季節によっても、尿路結石になりやすいかどうかは変わってきます。
猫の泌尿器系等の病気(腎不全・膀胱炎・尿路結石など)は以下のグラフから分かる通り、特に秋と冬が多いです。
引用:アニコム損害保険
このように寒い季節になると泌尿器系の病気が増えるのには、主に以下の2つの理由が考えられています。
- 寒さから、飲水量が減るため
- トイレが寒い場所にあることで、排尿の回数が減るため
猫が普段からしっかりと水分摂取をしているか、気を使ってあげましょう。
またトイレに関しても、行きやすい場所に整えてあげることが大切です。
おしっこに行く回数の増減が見られる場合は、何らかの病気を疑う必要もあると言えるでしょう。
猫の尿路結石の治療について
尿路結石は進行度合いによって対応方法が変わってきます。
結石が大きい場合は、手術などをして結石を取り出す必要があります。
手術費用は高いと10万を超えることもあるようです。
それほど重度ではない場合は、カテーテル(細い医療用管)を通して石が流れるようにすることもあります。
結石がまだできていない場合は、獣医の指導の元食事を適正なものに変えたり、結石を溶かす薬を利用するようです。
尿路結石はそれ自体怖い病気ですが、治療後も再発しやすいという厄介な点を持っています。
30%ほどの猫は尿路結石を再発してしまっているようなので、手術後も気を付けることが大切になります。(データ引用:花王)
私の愛猫も尿路結石になったことがある?
実は私の愛猫わたげも以前、尿路結石になったことがあります。
※正確には尿路結石・膀胱炎・腎不全の併発。
その時は本当に、筆舌に尽くしがたいほど、大変な時間を過ごしました。
約2週間の間、毎日病院に通院するという看病体験をし、更に治療費総額は40万円を超えました。
もうとにかく大変で、精神的にも酷く落ち込んだ生活を送っていました。
その時の体験談を読みたいという方は、こちらをどうぞ。
まとめ
猫は元々水をあまり飲まない動物であるため、尿路結石になりやすいです。
ただ普段から健康的な生活を送れるように気を使うことで、多くの場合はこの病気になることを避けることができます。
尿路結石はそれ自体強い痛みを伴う病気なので、できるだけこの病気にかからないように飼い主が気をつけてあげるようにしましょう。
また猫は尿路結石を含む、泌尿器系の病気にかかりやすい動物です。
尿路結石以外にどのような泌尿器系の病気があるか知っておきたい場合は、こちらをどうぞ。