「猫アレルギー持ちだけど、どうしても猫を飼いたい!」とお悩みではないでしょうか。
また、花粉症持ちの方は、猫と暮らすことで猫アレルギーが発症しないか心配になるかと思います。
軽度の猫アレルギーであれば、「猫アレルギーが出にくい猫(ハイポアレジェニックキャット)」を選ぶことでかなり飼うための希望が見えてくると思います。
そこで今回は猫アレルギーが出にくい猫12種と、その理由について詳しく紹介していきます!
目次
- 1 猫アレルギーの原因と症状
- 2 猫アレルギーでも飼いやすい猫12種類とその理由
- 2.1 1. サイベリアン (Siberian cat)
- 2.2 2. バリニーズ (Balinese)
- 2.3 3. ベンガル (Bengal Cat)
- 2.4 4. コーニッシュレックス (Cornish Rex)
- 2.5 5. デボンレックス (Devon Rex)
- 2.6 6. ジャバニーズ (Javanese)
- 2.7 7.ラパーマ (La Perm)
- 2.8 8. オシキャット (Ocicat)
- 2.9 9. オリエンタルショートヘア (Oriental Shorthair)
- 2.10 10. ロシアンブルー (Russian Blue)
- 2.11 11. シャム (Siamese)
- 2.12 12. スフィンクス (Sphynx)
- 3 猫アレルギーでも飼いやすい種類の特徴
- 4 低刺激性猫を選ぶ際の注意
- 5 猫アレルギーでも猫を飼うための対策
- 6 まとめ
猫アレルギーの原因と症状
そもそも猫アレルギーの原因とは何でしょうか?
猫アレルギーの原因は、猫の唾液やフケ、尿、肛門腺などに含まれるアレルゲンというごく微量な物質です。
そして猫アレルギーの主犯は「Fel D1(糖たんぱく質)」と「Fel D4」という2つの物質です。
この2つは主に唾液やフケ、尿糞などとして外に出てきます。
こうして出てきたアレルゲンと接触することで、体に反応が現れるのです。
そして主に以下の症状が、猫アレルギー反応として出てきます。
- かゆみ
- くしゃみ
- 鼻水
- 咳
- 目のかゆみ、充血
これらは全て軽度の猫アレルギー反応ですが、重度の場合にはぜん息などになる場合もあります。
猫アレルギーの原因と症状について詳しく知りたい方は、こちらのページを参考にしてください。
猫アレルギーでも飼いやすい猫12種類とその理由

猫アレルギーが出にくい猫種は、「ハイポアレジェニックキャット(hypoallergenic cat)」と呼ばれます。
ハイポアレジェニックとは「低刺激性の~」という意味であるため、ハイポアレジェニックキャットとは「低刺激性猫」という意味です。
この章ではアレルギーが出にくいと言われる低刺激性猫の種類と、その理由を紹介していきます。
軽度の猫アレルギー持ちの方の場合は、低刺激性猫を選びアレルギー対策をしっかりとすることで猫を飼うこともできるかもしれません。
低刺激性猫と言われているのは以下の種類になります。
1つずつ理由などを確認していきましょう。
1. サイベリアン (Siberian cat)

シベリア生まれの温厚な大型猫です。低刺激性猫として最も有名だと思われます。
一般に低刺激猫は抜け毛などが少ない短毛種が多いですが、サイベリアンは長毛種です。
サイベリアンは他の猫種に比べ、糖たんぱく質(Fel D1)の生産量が少ないと言われています。
一説によれば猫アレルギー持ちの75%は、サイベリアンに対しては反応を起こさないようです。
実際にかなりの猫アレルギー持ちでありながら、サイベリアンを無症状で飼っているという口コミもこちらのサイトには寄せられています。(PETMD)
2. バリニーズ (Balinese)

バリニーズはシャムの突然変異の長毛猫を基に作られた猫種です。
サイベリアンと同じように、低刺激性猫としては珍しい長毛種です。
バリニーズもサイベリアン同様、他の品種に比べて糖たんぱく質の生産量が少ないようです。
3. ベンガル (Bengal Cat)

ベンガルは野生猫の血が入ったワイルドな容姿の猫です。
彼らが低刺激性猫たる所以は、他の猫種に比べてグルーミングをそれほどしないことにあります。
ベンガルは他の猫種に比べてグルーミングの時間が少ないため、抜け毛についたフケや唾液の拡散が防げます。
4. コーニッシュレックス (Cornish Rex)

コーニッシュレックスは巻き毛が魅力的なスレンダーな猫種です。
猫は大きく分けて、アンダーコート(下毛)とトップコート(上毛)という2種類の体毛が生えています。
ただコーニッシュレックスはそのうちのアンダーコートしか生えていないため、他の猫種に比べて抜け毛が少ないです。
また巻き毛であることも、抜け毛の少ない要因の一つと言えるかもしれません。
そして抜け毛が少ないと、フケの拡散などが他の猫種に比べて少なくなります。
5. デボンレックス (Devon Rex)

デボンレックスは活発な性格をしている、巻き毛が特徴的な猫種です。
コーニッシュレックス同様短い巻き毛をしているため、抜け毛が少ないです。
よって部屋にアレルゲン物質も広まりにくいです。
6. ジャバニーズ (Javanese)

デボンレックスやコーニッシュレックスのようにシングルコートの猫種です。
ただジャバニーズはコーニッシュレックスとは違って、トップコートのみ生えています。
抜け毛が少ないためフケの広がりなども少ないです。
7.ラパーマ (La Perm)

ラパーマは名前の通り、パーマをかけたような巻き毛が特徴的な猫種です。
巻き毛であるため抜け毛が少なく、フケの広がりを減らすことができます。
8. オシキャット (Ocicat)

オシキャットはスポッテッドタビーと呼ばれる斑点模様が特徴的な猫種です。
彼らは糖たんぱく質の生産量が少ないため、アレルギー持ちでも飼いやすい猫種の一つです。
9. オリエンタルショートヘア (Oriental Shorthair)

オリエンタルショートヘアは300種以上の毛色パターンがいる猫種です。
ただ彼らはどの毛色であっても、皆非常に短毛であるため抜け毛が少ないです。
海外では(軽度の)猫アレルギーを持つ人々で、オリエンタルショートヘアを飼っている人も少なくないようです。
もちろんオリエンタルショートヘアを飼った上で、+小まめなブラッシングなどの対策をしているようです。
10. ロシアンブルー (Russian Blue)

ブルーの被毛にエメラルドグリーンの瞳が美しい猫種です。
ロシアンブルーもサイベリアンやバリニーズと同じように、糖たんぱく質の生産量が少ないようです。
11. シャム (Siamese)

「最も美しい猫」とも呼ばれる利口な猫種です。
シャムもオリエンタルショートヘア同様に、とても短い被毛を持つ猫種です。
抜け毛も少ないため、猫アレルギー持ちの人でも飼いやすい猫種の一つです。
12. スフィンクス (Sphynx)

無毛でしわの多いボディが特徴的な猫種です。
スフィンクスは無毛であるため、他の猫種と比べてフケが広まりにくいようです。
ただ毛がないとはいえ、糖たんぱく質はフケなどの形で体外には出てくるため小まめなお手入れが必要になるでしょう。
猫アレルギーでも飼いやすい種類の特徴
まとめてみると、低刺激性猫は下記のどちらかの条件を満たしている猫種が挙げられます。
- アレルゲンの生産量自体が少ない
- 抜け毛などが少ないためアレルゲンが広がりにくい[/aside]
また猫種だけでなく以下のことにも気をつけた方が良いようです。
- オス猫に比べて、メス猫の方がアレルゲンの生産量が少ない
- 暗い毛色の猫に比べて、明るい毛色の猫の方がアレルゲンの生産量が少ない
低刺激性猫を選ぶ際の注意

猫アレルギーについてはまだまだ分かっていないことが多いようです。
そもそも猫アレルギーとひとえに言っても、何に体が反応を起こしているかは分かりません。
そのため低刺激性猫を選ぶ際は「たぶん大丈夫」で飼い始めるのではなく、ブリーダー宅などへ出向き、本当にアレルギー反応が出ないかを見極める必要があります。
ただ、猫アレルギー持ちの人でも、中にはすぐに反応が現れない方もいます。
また、低刺激性猫であっても、一緒に暮らし始めてしばらく経ってからちょっとした変化で猫アレルギーの症状が出ることがあります。
その場合に多い理由としては、以下のようのものが挙げられます。
- 季節の変わり目(換毛)
- ブラッシング不足
- 皮膚病やノミ・ダニなどの寄生虫によって皮膚状態が悪化
- 歯周病や歯肉炎により、グルーミングが減った
このように、一時的に猫の抜け毛やフケが増えることが原因であると考えられます。
いずれも普段から猫の様子や皮膚・被毛の状態をよく観察していると気づくことができますので、猫アレルギーのご家族と暮らしている方は特に注意しておきましょう。
「猫アレルギー持ちだけど、どうしても猫を飼いたい!」という方は、しっかりと確認をしてから飼い始めるようにしましょう。
猫アレルギーでも猫を飼うための対策

猫アレルギー持ちが猫を飼うために大切なのは、「低刺激性猫を選ぶこと」だけではありません。
他にも一緒に生活を送る際のコツなどもあります。
猫アレルギー持ちでも猫を飼うためのコツについてはこちらのページから確認できます。
中でも、「部屋の掃除や空気洗浄機の設置」、「こまめなブラッシング」はどの猫種に対しても効果的な対策と考えられますので、ぜひ実践してみましょう。
一方で、アレルギー症状が強い場合を除いて、安易な抗アレルギー薬の服用はあまり勧められません。
抗アレルギー薬の不適切な服用や長期間の服用は、身体へ何らかの影響が生じる可能性があります。
必ず、医師と相談し、指示に従いましょう。
まとめ
軽度の猫アレルギーであれば、猫の種類などに気をつけることで猫を飼うこともできます。
今回ご紹介した種類の中でも、特にサイベリアンはおすすめです!
ただ猫を飼い始めてから、「やっぱりダメだった。」とならないように気をつけましょう。

photo credit:Danny Bruce by Alicia and her kitty Belle
今回ご紹介した「ハイポアレジェニックキャット/低刺激性猫」は、被毛の特徴や糖たんぱく質の生産量などから猫アレルギーを引き起こしにくいとされる猫種です。
しかし、低刺激性猫だからと言って、必ずしも猫アレルギーを引き起こさないとは限りません。
特に、病気や環境の変化、ストレスなどによってフケや抜け毛が増える可能性があります。
普段から猫の様子や皮膚・被毛の状態をよく観察するよう心がけましょう。